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2017年3月20日

大崎がチーム史上初の連覇達成 男子プレーオフ

3月18日に引き続き、19日に東京・駒沢体育館で行なわれた第41回日本ハンドボールリーグ(JHL)男子プレーオフ決勝戦は、レギュラーシーズン1位の大同特殊鋼と2位の大崎電気との対戦に。前半で勢いに乗った大崎電気が、順位を逆転させて優勝に突き進みました。

【試合結果】
大崎電気 29(19-10、10-16)26 大同特殊鋼

 

開始1分、大同・藤江がカットインで先制点こそ奪いましたが、ここから12分まで2点目が取れず、その間に大崎は出足のいいDFからの速攻やミドルシュートで7連打してスタートダッシュに成功しました。その後もポスト朴重奎やエース東江を厚くマークされてなかなか点を奪えない大同を尻目に、大崎は、東長濱、植垣(健)、元木の3連取などで点を積み重ねて前半18分12-3と大きく水をあけました。大同は東江を中心に点差を縮めようと試みるも、前半は10-19と9点ビハインドでターン。

ポスト朴重奎らを厚く守られ前半得点を伸ばせなかった大同

ポスト朴重奎らを厚く守られ、前半に得点を伸ばせなかった大同

 

後半は大同がDFを立て直し、開始10分を2失点に抑えて追撃モードに転じましたが、大崎は退場者を続けて出す苦しい場面でもGK木村の好プレーで粘りを見せ、大同の攻撃をはねのけていきました。藤江のカットインや杉本、石橋のサイドなどで大同に得点を許し、22分に24-21と3点差まで迫られる場面はあったものの、前半の点差を活かして最後までそれ以上詰めさせず、大崎電気が29-26で勝利。初の2連覇達成に大崎セブンは歓喜の雄叫びをあげました。

レギュラーシーズン2位から逆転の優勝。さらに初の連覇達成した大崎

レギュラーシーズン2位から逆転の優勝。さらに初の連覇達成した大崎

 

試合後には表彰式が行なわれ、殊勲選手賞にルーキーながら両チーム最多の11得点と気を吐いた大同の東江が、最高殊勲選手賞には、ピンチの時こそチームを盛り上げるファインセーブを何本も連発した大崎GKの木村が2シーズン連続で受賞しました。

チームのピンチを救うまさに守護神らしい活躍を見せた大崎・木村は最高殊勲選手賞に輝いた

チームのピンチを救う、まさに守護神らしい活躍を見せた大崎・木村は2シーズン連続の最高殊勲選手賞に輝いた

 

【大崎電気・監督、選手コメント】
岩本監督「前半自分たちのペースで戦えたことが、最後までリードされることなく勝てた要因。一発勝負なので、点差を縮められたとか、自分たちが退場したとかいろいろ(反省点は)あるが、レギュラーシーズンとは違うので、前半がすべてだったと。そのおかげで勝てたと思っている。

まずはDFをしっかりやる、そこから速攻で点を取る。OFでは、大同DFの強みであるセンターラインを打開していく。崩れていけば、自分たちの攻撃チャンスも広がるということで徹底してきた。

レギュラーシーズンは1位で突破するんだとつねに言ってきた、でも1位通過の可能性が消えてからは、目の前の試合に集中して戦おうと話していた。立ち上がり10分が課題であったけど、昨年末の日本選手権や、一昨年から続いている韓国のチーム(斗山)との合同練習などの経験を踏まえて、プレーオフにピークを合わせていくことはできるようになりつつあるのかなと感じる」

キャプテン・岩永「日本リーグの後半戦あたりから試合の入りが悪く、そこを課題にプレーオフに向けてやってきた。開始10分を意識してアップを変えたりしてみて、それが本当によかったのかはわからないけど、全員がその部分を意識していたし、昨日も今日も試合の入りがよくて勝つことができた。監督が口酸っぱく言っていたところを、しっかりやれてよかった」

MVPのGK木村「内容を振り返ればまだまだ修正しないといけないところはたくさんあると思うけれど、一発勝負なので『勝った』ということは本当に大きいなと思う。仲間が一体となって、助け合うということをここ最近ずっと言っていて、その気持ちだったり、苦しい時の声掛けだったり、本当に気持ち的な部分がよかったところ。大同もそこは気合いが入っていたとは思うけど、ここ最近の練習や合宿で一番注力してきたところが、こういう大事な場面で出せたことが大きかったんじゃないかなと思う。

1人退場している場面、2人退場している場面もあったけれど、そこで自分の気持ち切らすことなく、1本、2本止められたことが準決勝でもあったし、自分でもよくやったなと思う。3年目に優勝を経験できて、4年目にこうして連覇を達成することができた。どんな試合だろうと勝ててうれしかった」

右サイド・元木「しっかり『DFから速攻』ができた。DFは今まで力を入れてきた部分。全員で連動して守れたおかげで、速攻にもうまく持ち込めた。(準決勝の)トヨタ車体も大同も、打ってくる人は決まっている。動き回ってそこまで攻めさせないようにした。

個人的には、今日もいつもどおりやるだけだった。大事な場面でしっかり1点を取ることに気をつけた。簡単には打たない、1本を大事にを意識した。大崎は打てる選手が多いので、自分が無理にいかなくても、チャンスを作る、スペースを作るということも考えていた」

いいアクセントになった宮崎「途中から試合に出る(ことが多い)ので、つなぎの役割をと思っている。前日の車体戦では、個人的に不甲斐ないプレー(シュート)が多かったので、今日は集中してやっていこうと思った。それができた試合だった。点をどう取るかは課題だった。大崎は速攻のチーム。速攻は練習していたこと。今日の勝利は、練習してきた成果(速攻)を出せた。練習でやってきたことしか本番では出せないもの。

連覇というより、(1つひとつ目の前の試合に)連覇とかは、だれも意識していなかったんじゃないかな。出だしからやるべきことをできた」

【大同特殊鋼・監督、選手コメント】
岸川監督「スタートで(これまでずっと)自分たちがやってきたDFを崩されてしまった。OFでもGK木村に対して自分たちのシュートを決め切れなかった。この結果をしっかり受け止めて、来季に向かいたい」

キャプテン・千々波「やってきたことを出せなかったということ。個人的に(5:1DFの)トップDFとして、もっとできることがあったと思うし、そこは申し訳ない。来シーズンのDFの形がどうなるかはわからないが、もっと1人ひとりのDF技術を磨いていく必要がある」

獅子奮迅の活躍を見せた東江「OFは徹底的にパス回しから分断されて、縦の2対2も作れず、ぶつ切りの攻撃にされてしまった。もっと自分自身スピードを落とさずフィジカルをつけて来シーズンに備えたい」

後半から投入されて好セーブを見せたGK田中「自分が久保(侑)に代わって入る時はリズムを変えたいという場面。それができればと思ったが、何本か止められても勝てなかったので…」

 

プレーオフの詳細は日本ハンドボールリーグ機構のホームページでご確認ください。

女子のプレーオフは3月25、26日に熊本で行なわれます。
またプレーオフ特集は4月20日発売の5月号でお伝えしますのでお楽しみに。


カテゴリー: JHL
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