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2015年10月26日

韓国に圧倒された日本 リオへの切符獲得は持ち越し

リオデジャネイロ・オリンピックアジア女子予選最終日となった10月25日、ここまで全勝同士の日本と韓国がぶつかりました。
スコアは以下のとおりです。

韓国 35(17-11、18-10)21 日本
スタートのメンバーはセンター石立、右バック角南、左バック原、右サイド本多、左サイド松村、DFは左から松村、横嶋(か)、東濱、原、角南、本多、GKは亀谷の布陣で臨みました。

 

おりひめの応援にかけつけた応援団。会場がジャパンブルーに染まりセブンを後押しした

おりひめの応援にかけつけた応援団。会場がジャパンブルーに染まった

 

たくさんの観客が見守る中スタートした日本-韓国戦。
先制したのは韓国。試合開始早々、韓国の鍮賢池がポストシュートをねじ込みました。日本はその後獲得した7mTのチャンスをものにできず、流れを掴めないでいると、その間、韓国に2連打されて前半2分0-3に。そこで原が相手DFに切り込んで、日本の1点目をゴールに沈めましたが、本多が速攻から放ったシュートはGK朴美羅に阻止され、やはりリズムに乗れず、金温兒、柳殷僖の得点で突き放され8分1-6に。

 

たまらず日本はタイムアウトを申請します。
タイムアウト明けは、相手の退場で得た7mTを藤井が決め、石立のミドルも決まって3-6に。
韓国は日本のDFをゆさぶりシュートを確実にゴールに沈めていく一方、日本は攻め手を失って苦し紛れに放ったシュートをDFにブロックされたり、シュートチャンスを作ってもGK朴美羅に阻止されたりと、苦しい場面が多いまま11-17で前半を終えました。

 

波に乗れない場面でも相手DFに切り込んでいける強さを見せた石立

波に乗れない場面でも相手DFに切り込んでいける強さを見せた石立

 

後半に入ると東濱や藤井、石立ら経験豊富な選手たちが積極的に前を狙います。石立、藤井の連打が決まり、勢いをつけていきたいところでしたが、4分に田邉、5分に本多と連続して退場者を出してしまいます。その間、日本はGKのユニフォームを着た田中を投入し、数的不利な状況でも攻撃に勢いをつけようとします。しかし、うまくいかず。前半9分には13-23と10点差にまで点差を広げられてしまいました。

 

経験豊富な田中の投入で盛り返しを図った日本

経験豊富な田中の投入で盛り返しを図った日本

 

全員で戦うスタイルを貫いてきた日本は、メンバーを入れ替えながらチャンスを狙いましが、勢いに乗った韓国を抑えることができず、最後は21-35と完敗。

 

試合後、韓国が喜びに沸く中、悔しさを抑えられなかった石立

試合後、韓国が喜びに沸く中、悔しさを抑えられなかった石立

 

この結果、優勝した韓国がリオ・オリンピック出場権を獲得しました。日本は2位となり、来年の3月17日から行なわれる(場所は未定)世界最終予選にまわります。

 

試合後、栗山監督は「今日の試合は残念ながら完敗だった。我々はここに絞って3年間準備を重ねてきたつもりだったが、監督しての工夫が足りなかったんだというように痛感している。ひとつには、私たちが準備してきたDFがいい具合に発揮できなかった。そこで苦労し、自分たちのペースに持ち込むことができなかった。シュートチャンスは作っていたけれどGKの分析不足。分析チームは大変よくがんばってくれたが、私自身の、それぞれのプレーヤーに対する指示の不徹底があったのかなと思う。全般をとおして韓国に速攻を随分仕掛けさせてしまったということが大きな反省。その中でこの先にこれまでになかったセット局面での解決があったことは評価できると考えている」と韓国戦を振り返りました。

これまで、この韓国戦に向けトレーニングし、実際、チームの雰囲気、コンディションをいい状態に保って今大会に臨んだにもかかわらず、大差で敗戦し、キャプテンの本多も「自分たちのやってきたことを出せず、DFを崩されてやられてしまった。でも状態もよかったのに、今の時点ではどうして力を出せなかったかわからない」と悔しさを滲ませていました。

試合後の日本。栗山監督は選手1人ひとりに声をかけてねぎらった

試合後の日本。栗山監督は選手1人ひとりに声をかけてねぎらった

◆韓国戦登録メンバー
〈GK〉飛田季実子(ソニーセミコンダクタ)、藤間かおり(オムロン)亀谷サクラ(ヴァイパース・クリスチャンサン/ノルウェー)
〈CP〉本多恵(ソニーセミコンダクタ)、田中美音子(ソニーセミコンダクタ)、石野実加子(北國銀行)、横嶋かおる(北國銀行)、藤井紫緒(宣真高教員)、角南唯(北國銀行)、東濱裕子(オムロン)、池原綾香(三重バイオレットアイリス)、石立真悠子(フェヘールバール/ハンガリー)、原希美(三重バイオレットアイリス)、田邉夕貴(フェヘールバール・ハンガリー)、永田しおり(オムロン)、松村杏里(広島メイプルレッズ)

 
◆日本得点者
藤井6点、横嶋(か)、原3点、角南、東濱、石立、松村2点、本多1点

 

大会の詳細は日本ハンドボール協会ホームページよりご確認ください。

 

今大会についてはスポーツイベント・ハンドボール12月号で特集します。ここでは紹介し切れなかった選手たちの活躍、思いなども含めてお届けします。


カテゴリー: 世界, 日本代表
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