rss
スポーツイベント・ハンドボール編集部
スポーツイベント・ハンドボール編集部スタッフが取材のこぼれ話などをつづります
  • Home  » 
    • 編集部ブログ
     » 
    • 中国の思い出 最終回

2010年5月11日

中国の思い出 最終回

どれだけの方が
このブログを見ていらっしゃるか
分かりませんが、
「中国の思い出」が
まだ完結していないことを
心にとめていた方は
いらっしゃいますでしょうか。
ほとんど期待されてないと思いますが、
むりやり完結させようと思います。
――――――――――――
今回の海外出張の
大きな特徴と言えるのが
移動が非常に多かったこと。
予選ラウンド(蘇州)、
プレジデントカップ(張家港)、
本戦ラウンド(揚州、蘇州)
短期間でハードに動き回りました。
蘇州→張家港→揚州→蘇州
という順番で移動しましたが、
同じ省とはいえ、
(日本で言う○○県みたいなくくり)
広大な中国では、
日本の東京-福岡間ぐらいの
距離があったりするのであなどれません。
まず蘇州から張家港の移動は
タクシーで済ませようと
考えていたのですが、
前回のお話に登場した
稲泉さんに相談したところ、
「距離があるのでタクシーの運転手が素直に行ってくれるとは考えられない」
「往復分の運賃を取られる可能性が高い」とのこと。
その代わりに長距離バスが
出ていることを教えてくれました。
バスは割と本数も多く、
当日予約が可能。
行き先のバリエーションも
豊富で便利なんですね。
同様に張家港から
揚州へもバスが出ており、
翌日も安心して移動ができました。
蘇州の試合会場では、
取材許可などの交渉で
少し手こずったのですが、
張家港はすんなりOK。
一方揚州は、
セキュリティが非常に厳しく、
フロアに降りての撮影には、
許可が前もって必要だったらしく、
多少もめたのですが、
運良く、大学で日本語を学んでいる中国人女学生たちが、
補助員をしていたこともあり、
とても親切に対応してもらいました。
中国人は本当に勉強熱心ですね。
私が日本人だとわかると、
「これまで学んだ日本語を試したい!」
と、積極的に話をしてきます。
コミュニケーションが取れることがわかると、
本当にうれしそうにしていたのが印象的です。
さて、そんな温かな思い出のできた揚州を
わずか1日で離れ、蘇州へ戻らねばなりません。
ここもバスで済ませたかったのですが、
すでに電車の予約を済ませてしまっていたため、
予定どおり電車に乗りました。
2人がけのベンチ席が
向かい合わせに2つ設置されたボックス席で、
日本と違うのは、
大きなテーブルがボックスごとにあること。
大きなトランクを抱えていた私は、
1人では頭上の荷物置き場に
トランクを置くことができず、
テーブルの下にひとまず
おいて置いたのですが、
途中から乗ってきた
合い席の中国人女性に
「このやたらデカイトランクが邪魔よ!(推定)」と
まくし立てられてしまいました。
オタオタしていると、
向かいの席にいた
女性2人組のうちの1人が、
「あなた日本人?」
そうだと答えると、
「一緒に上に持ち上げましょう」
と優しく言ってくれました。
同じボックス席にいた4人で
トランクを持ち上げ、なんとか完了。
お礼を言って、再び、おとなしくしていようと思ったら、
日本語を話せる女性が、
積極的に私に話しかけてくれました。
どこからきましたか?
どこへ行くんですか?
から始まり、
さらに同じボックス席にいる
他の2人(トランクに怒っていた人を含む)との
会話を通訳をしてくれたり、本当に親切。
日本での生活、
お互いの仕事などのことについて、
たくさんおしゃべりしたりしました。
彼女は日本へのあこがれがあり、
独学で日本語を勉強。
いつかは、日本に来たいということでした。
4時間に及ぶ移動中には、
トランプをしたり、
写真撮影をしたり、
お菓子を分け合って食べたりと、
修学旅行のように仲良く過ごしました。
蘇州駅に到着し、
日本語の話せる女性とその友人とはお別れ。
最初トランクに怒っていた
李さんと私は、揃って蘇州で下車しました。
その後、李さんに誘われ、食事に行くことに。
本来なら、その日に知り合った中国人と
食事に行くことは、してはいけないんでしょうけど、
李さんなら大丈夫という
安心感がなぜかありました。
彼女は本当に親切で、
電車を降りてから、
ずっと私のトランクを持ってくれました。
「せっかく蘇州に来てくれたのだから、あなたはゲストよ」
と中国語と英語を話す李さん。
私はつたない英語で感謝の気持ちを伝えました。
タクシー代も出してくれて、
おすすめの中国料理のお店へ。
そこのお店は、
観光客にほとんど知られていない
地元の大人気店らしく、
料理がとてもおいしかったです。
日本で食べる中華とは
全くの別もの。
しびれる辛さの旨味を
ここの料理のおかげで
生まれて初めて感じることができました。
ここでも李さんとは、
たくさんおしゃべりをしました。
彼女は新聞記者をめざす蘇州大学の3年生。
彼氏とは遠距離恋愛中で、
2年後には結婚する約束をしているとのこと。
写真も見せてもらいましたが、
とてもハンサムでした。
すっかりごちそうになってしまい、
その後もホテルの部屋までトランクを
運んでくれた李さんともお別れです。
メールアドレスを交換し、
再会を約束して別れました。
これまで、私の中での
中国人のイメージは、
声が大きくて、マナーが悪く、無愛想。
でも、今回の出張で感じたのは、
中国人の温かさと人間味です。
確かにマナーが悪いのは事実です。
順番抜かしなんてごく当たり前、
街もきれいとは言えませんが、
でも彼らは、良くも悪くも
本能のまま生きているんですよね。
しゃべりたいと思う相手には、
積極的に話すし、
関わろうとする相手に
本当に親切です。
私は、たまたまそういった親切な人に
出会っただけかもしれないですが、
この旅で思ったのは、
中国人の方がよっぽど人間らしいということ。
どこの国に行っても思うこと。
ありきたりですが、
「世界は1つ」
なんですよね。
みんな同じ人間ってことです。
そしてもう1つ、
「もっと英語勉強しておけば良かった…」
これに尽きます…。
かなりかいつまんで、
こぼれ話を披露しましたが、
本当ももっと濃密な出張だったんです。
このブログだけ見ていると、
あそんでばっかじゃないか!
と思われるかもしれませんが、
しっかり仕事もしましたしね。
おいおい、その他の話も小出しで
載せられたらな~と思っています。
とりあえず、このシリーズはひとまず完結!
長々とお読みくださって、
ありがとうございました。


カテゴリー: こぼれ話
▶コメント » 0

コメント