2015年10月8日
日本女子代表・おりひめジャパンが、10月20日に始まるリオデジャネイロ・オリンピックアジア女子予選に向けて記者会見を行ないました。
会見の中で22人のメンバー(最終的に19日に16人が登録される)が発表され、栗山雅倫監督、本多恵キャプテンがコメントしました。
栗山監督
「2012年の10月に現在の代表が発足してから、この大会を最大の目標としてきた。今はアジア2位という立場。
韓国は長い間世界のトップにいる。それでも、その韓国を倒すことは不可能なことではないと思っている。『トータルモビリティー』というスローガンを掲げて、機動力を武器に、能動的にゲームを進めることを重点的に取り組んできた。
まだ韓国を倒してはいないものの、2013年の世界選手権(セルビア)で世界に通用するという自信をつかんで帰ってきた。予選はなんとしても勝ちたい。日本でみなさんの声援に後押ししてもらえる環境は人生で2度とないと選手たちとも話している。
40年来の日本の悲願を達成するために、選手たちが人生をかけて日々のトレーニングに取り組んでいることを感じる。迷いはない。
目標に上限はないと私は思っている。『これで完成』ということはなく、できるだけさまざまな精度を高め、プレーの幅を広げたい。
機動力をベースとしたDFでリズムをつかみたい。韓国の速攻は世界トップクラスなので、点の取り合いにはならないように。ベンチに入った16人全員で変化に富んだ戦いをしたい。
この1年は幅を広げる1年だった。韓国にはアジア大会、アジア選手権の両方で敗れたけど、ビックタイトルに絡んだことのない若手が経験を積んだことが大きい。
韓国は確固たるゲームスタイルを持っていると思う。その分、ここから変化はしづらいはず。それを私たちは明確に打ち崩していくことをめざしている。本番での日本はこれまで韓国が戦ったことのない日本になると思うので充分なチャンスがあると思う。
敵は韓国だけでない。中国、カザフスタンに対して明確な戦いができているけれど、新しい日本でこの2ヵ国にもしっかり勝ち切らなければならない。亀谷さくらが加わった日本というのも変化した日本と言える。
(ワールドカップを戦っている)ラグビー日本代表が「低いタックル」と言っている。われわれも「低さで勝負」と言ってきた。身長がない分、低いところで鋭いアタックをし、これまでにない激しいコンタクトをしていけば勝機はある」
本多キャプテン
「リオ・オリンピックに出場する。ただそれだけを考えてやってきた。
この3年間、世界に通用すると手応えをつかめる時もあったし、逆に韓国に差をつけられたと感じることもあった。でも今年度に入って長い時間をみんなで過ごすようになって、焦りよりも今できることを全力でやるしかないと全員が思っている。
日本人は小さいけれど、日本人らしく戦うということが大事。機動力を活かして、日本で開催されるということは強みになると思うので、それも力に変えながら一戦一戦戦いたい。
DFがいい時は、OFがよくなくても粘れるので、とにかくDFをがんばる。
これまでやってきたことへの自信は大きい。苦しいことを共有している中でチームワークも高まっている。日本でのオリンピック予選、2019年熊本世界選手権、2020年東京五輪、このタイミングはチャンス。その波に乗っていきたい」