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2015年11月4日

日本男子代表が公開練習 チームワークでリオへ

11月4日、カタールでのリオデジャネイロ・オリンピックアジア男子予選(11月14~27日)まであと10日に迫る中、日本男子代表が練習を公開しました。
10月28日から埼玉・大崎電気体育館や、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで合宿が開催されており、5日の夜にフランスに移動してクラブチームと練習試合を行ない、決戦の地・カタールへ向かいます。

 

この日は、1月に行なわれた世界男子選手権のアルジェリア―サウジアラビア戦を見ることからスタート。しっかりと初戦の対戦相手のイメージを作って練習に臨みました。
その後は、5対6、6対5の攻防練習で相手が1人多い状態、少ない状態を想定して、練習を行ないました。
ところどころで選手同士が話し合い、細かい点を修正しながらの練習となりました。

攻防練習で攻守両面を確認した(写真は左から笠原、信太)

攻防練習で攻守両面を確認した(写真は左から笠原、信太)

 

元木(写真左)ら若手と宮﨑(写真右)らベテランが切磋琢磨して予選突破をめざす

元木(写真左)ら若手と宮﨑(写真右)らベテランが切磋琢磨して予選突破をめざす

 

 

予選前の最後の国内合宿ということで、多くの報道陣が集まりました。
以下、岩本真典監督と選手のコメントです。

 

 

岩本真典監督

「予選まであと10日になったが、ここ最近のトレーニングでは、僕があまり言わなくても選手たちがコート上でコミュニケーションを取りながらやっているので、いい方向に向かっていると思う。
監督に就任して4月から活動するにあたって、高い山にチャレンジしていく、そういった中で、勝つチャンスというのがないわけではないということをしっかり植えつけてやってきた。女子は国内で予選だったが、中東はまた違った雰囲気になる。ましてや(予選1次リーグで同グループの)カタールのホームで戦って、勝たなければいけない。とにかくやってきたことを出すことに集中したい。
今まで、チームジャパンとして戦うということをずっと言ってきた。予選を戦う中で最終的に1番大事になるのは、チームワークだと思う。そういった意味では、もちろんキャプテンの信太や、局面局面でキーとなる選手はいるだろうが、だれかこの選手がというより、信太を中心にしっかりとしたチームワークを出して戦ってもらいたい。
僕自身、3度選手としてオリンピックをめざし、アジアで勝てずに出場を逃してきて、指導者としてもう一回チャレンジできるということはすごく恵まれていると思う。選手も当然オリンピックをめざしてやるわけなので、世界最終予選で(出場権を獲得するので)はなく、1位をめざしてやっていきたい。
男子代表の日本らしさは、技術とスピード。そこにもう1つ、チームワーク、一致団結するというところを出していきたい。例えば、DFでは相手1人を2人でなら守れるならば、2人で守るという場面を増やしていく。OFでは1人の相手を2人で攻める。この細かいところが大きくなってチームワークになるのではないかと思う。
カタールに対しては、立ち上がりにリードしていくしかない。追いかけて逆転するというのは厳しい。最初の5分、10分の試合の入り方が重要になるでしょうし、とにかくリードして相手があたふたするような展開に持ち込めれば。
高い山ではあるが、とにかくアジア1位になる。技術とスピードに関しては日本はアジアでもトップクラスだと思うので、そこにチームワークも加えて、戦術的なところも出したうえで、優勝をめざして戦っていきたい」

 

チームワークの重要性を強調した岩本監督

チームワークの重要性を強調した岩本監督

 

信太弘樹選手
「チームは、まとまりが出てきている。いままで、シュートを決めたあとの守備で守れば2点違ってくるという、2点の重みを意識して取り組んできた。
僕はもともと発言するようなタイプではないが、キャプテンとして全員に話しかけることを意識して、いつも以上に声を出している。また、周りを使ったりと難しいけれど、やっぱりここぞという場面で決められるようにしたい。まだ中堅なので、宮﨑(大輔)さんや千々波(英明)さんがプレーで引っ張ってくれることは助かっている。
4月から活動してきて、応援してくれている人に恩返しをしたい。リオデジャネイロ・オリンピックに出ることは、これからの選手たちの夢や希望につながってくるはず。さらにハンドボールの活性化にもなる。
ここから大会までに技術がグンと伸びることはないと思う。戦術面はやりたいことができているので、メンタル面が大事。勝ちたい気持ちをチーム全員で持ちたい。
サウジアラビアは、ここ最近対戦がない。だけど1番大事なのは初戦。ビデオでしっかり研究していきたい。相手は若い選手が多く、思い切りがいいので、それに対して受け身にならずやりたい。
カタールは世界トップのチーム。だけど前回のアジア選手権では前半は同点(15-15。最終スコアは26-33)だった。自分たちのいいところを出して勝機をつかみたい」

 

 

宮﨑大輔選手
「今のチームは、自分よりも10才離れた選手など、若手が増えている。彼らががんばっているので、自分も負けないように切磋琢磨している。今回岩本ジャパン発足当初の合宿には参加できていないが、チームで戦うんだというところが、みんなから、言葉じゃなくても伝わってきた。
今回が僕にとって4回目のオリンピック予選で、毎回難しく、悔しい思いをしてきた。ハンドボールはおもしろいという気持ちは忘れずに、悔しかった気持ちを選手たちに伝えながらやっていきたい。
これまでは韓国が強かった。さらに今は、中東勢が強くなっている。始動してから時間が短いので、チームとしての動きをどれだけ発揮出来るかが大切。コミュニケーションをとってチーム力をアップしていきたい。中東勢との対戦は、日本リーグとはまったく違う。当たりだったり、1歩の差だったり。それに早く気づかないといけない。大会前にフランスに行くので、そこで慣れていきたい。1つひとつのプレーを大事にすれば、勝利は見えてくるはず。
前々から言っているが、オリンピックへ行くことでハンドボールは変わってくる。オリンピックへの切符をどう勝ち取れるか。もっとメジャーにしないといけないと、僕以外の選手たちもそう思っている。ここで勝てるか勝てないかで大きく変わってくる。たくさんの人が応援してくれているので、一試合一試合勝ってオリンピックへ行きたい。
背が低いので、俊敏性が日本らしさだと思う。スピードをつけた中でのハンドボール、松井幸嗣前監督が言っていた『速くて早いハンドボール』は岩本監督も言っていること。DFでは攻撃的な姿勢を出していきたい。
信太(弘樹)や元木(博紀)らいい選手はいっぱいいる。時間はないけど、能力はあるので、コミュニケーションをとっていきたい。まだやれることはある。フランスに行って練習試合はできるので、その中で修正していきたい」

 

 

大会は、2組に分かれて行なわれる1次リーグの総当たり戦を経て、順位に応じて次のラウンドに進みます。オリンピック出場をかけた決勝トーナメントに進めるのは、各組上位2ヵ国のみ。1位がオリンピックのアジア代表枠を、2位と3位は、3月に行なわれる世界最終予選に回ります。
日本はB組に入り、初戦でサウジアラビアと対戦します。

 

 

【日本男子代表選手団】
・スタッフ
団長:市原則之(日本ハンドボール協会)
監督:岩本真典(日本ハンドボール協会)
コーチ:瀧川一徳(日本ハンドボール協会)
コーチ:山口修(日本ハンドボール協会)
総務:近藤恒俊(日本ハンドボール協会)
ドクター:有田忍(日本ハンドボール協会)
トレーナー:寺尾邦仁(日本ハンドボール協会)
分析:舎利弗学(日本ハンドボール協会)

・選手
【GK】
No.12 木村昌丈(きむら・まさたけ) 大崎電気/184cm/9/0
No.21 甲斐昭人(かい・あきひと) トヨタ車体/184cm/42/0
No.26 久保侑生(くぼ・ゆうき) 大同特殊鋼/186cm/14/0

【CP】
No.2 濱口直大(はまぐち・なおひろ) トヨタ自動車東日本/187cm/0/0
No.3 石戸貴章(いしと・たかゆき) トヨタ車体/185cm/12/32
No.5 高智海吏(こうち・かいり) トヨタ車体/186cm/57/143
No.6 加藤嵩士(かとう・たかし) 大同特殊鋼/187cm/19/17
No.7 宮﨑大輔(みやざき・だいすけ) 大崎電気/174cm/114/537
No.8 渡部仁(わたなべ・じん) トヨタ車体/183cm/17/48
No.9 森淳(もり・じゅん) 大崎電気/190cm/52/47
No.10 小室大地(こむろ・だいち) 大崎電気/189cm/9/10
No.13 笠原謙哉(かさはら・けんや) トヨタ車体/196cm/3/3
No.17 植垣健人(うえがき・けんと) 大崎電気/180cm/0/0
No.20 千々波英明(ちぢわ・ひであき) 大同特殊鋼/187cm/18/23
No.22 山田隼也(やまだ・としや) トヨタ自動車東日本/180cm/0/0
No.24 信太弘樹(しだ・ひろき) 大崎電気/188cm/31/95
No.25 元木博紀(もとき・ひろき) 大崎電気/182cm/13/42
No.30 成田幸平(なりた・こうへい) フュクセ・ベルリンⅡ(ドイツ)/191cm/18/45

※左から背番号/名前(よみ) 所属/身長/国際試合出場数(日本協会発表)/国際試合得点数(日本協会発表)

 

【日本戦日程】
11月14日15:00~ VSサウジアラビア
11月16日19:00~ VSカタール
11月18日15:00~ VSイラン
11月20日15:00~ VSオマーン
11月22日17:00~ VSウズベキスタン

11月25日
16:00~ 準決勝 A組1位×B組2位
18:00~ 準決勝 B組1位×A組2位

11月27日
16:00~ 3位決定戦
18:00~ 決勝戦

※時間は現地時間

 

日本ハンドボール協会HP:http://www.handball.jp/games/2015/rio_yosen_m/2015_asian_mens_rio_qualification.htm


カテゴリー: 世界, 日本代表
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