2008年5月21日
5月20日午後、都内のホテルで北京パラリンピックの日本代表選手157名が発表されました。
本誌連載「夢に翔べ!」でお馴染みの“義足のハイジャンパー”鈴木徹さん(28才)はアテネ、シドニーに続く3回目のパラリンピック出場となり、それも日本選手団の旗手として晴れ舞台に挑むことになりました。
記者発表の会場は多数のメディアが詰めかけて超満員。ゴールボールの直井由紀選手、水泳の鈴木孝幸選手とともに選手団を代表して出席した鈴木さんの凛々しい姿が際立っていました。
「3回目のパラリンピック出場ですが、こんなに多くのメディアの方たちに集まっていただき、うれしい思いでいっぱい。これまでメダルを取っていない自分が選手団の先頭で競技場に入ることを任されたのはとても光栄です」とあいさつした鈴木さんは、その後の記者団との応答でも「スカッとしたしたジャンプを国民のみなさんにお見せしたいし、自分もそんなジャンプをしてみたい。日本には義足でメダルを取った選手はいないので、ぜひ第1号になりたいです」と力強く抱負を語りました。
世界で2mを跳んだ義足のジャンパーは鈴木さんを含めて2人だけで、もう1人のジェフ選手(アメリカ)は抜群の体格とパワーで2m超を連発し、数々の大会で金メダルを総なめにしている絶対の優勝候補とか。
また、最近では中国選手らの台頭もめざましく、メダル獲得を狙う鈴木さんの前には多くのライバルたちが立ちふさがっているそうです。
それでも「まずは自己ベストの2mをクリアし、そのあとも記録を上げて一番最後までピッチに立っている自分を夢に描いています」とあふれる意欲を口にした鈴木さん。
鈴木さんのブログhttp://suzuki-toru.com/archives/273にあるように、多くのテレビカメラやライターに囲まれて汗びっしょりでしたが、その爽やかな受け答えにメディアの好感度、注目度もグンとアップした感じでした。
周囲の応援や期待を力に変えていく鈴木さんだけに、9月の北京本番がおおいに楽しみです。
クロアチアの最終予選に挑む「酒巻JAPAN」ともども、ハンドボール出身の鈴木さんに熱いエールをヨロシク!