2008年8月20日

本誌連載「夢に翔べ！」（９月号で最終回）でおなじみの“義足のハイジャンパー”鈴木徹さんが、８月15日（金）の神奈川県陸上記録会に出場しました。
日本選手団旗手として北京パラリンピックで金メダル獲得を狙う鈴木さんは、今年に入ってから左ヒザの故障で公式戦の欠場が続いていましたが、ここにきてコンディションがグンと良化、北京本番に向けた実戦練習の一環として同大会にオープン参加したものです。
１ｍ80からスタートして順調に記録を刻み、１ｍ95を３回目の跳躍で成功しました（写真㊤）。自己ベストの２ｍクリアはなりませんでしたが、７月28日の川崎市陸上記録会でマークした１ｍ85を上回る好記録に確かな手応えを感じた様子。「体の仕上がり具合は６割ほどで、これから調整を進めればさらに上の記録が出せそうです。これで北京でも勝負ができる位置まできたので、あとは上位を目指すべく、試合で見えた課題を１つずつクリアしていきたいと思っています」と、笑顔をほころばせた鈴木さんでした。
北京パラリンピックは９月６日に開幕、鈴木さんが出場する走り高跳びは14日に行なわれます。開会式の入場行進とともに競技の行方にも目が離せません。「まずは自己ベストの２ｍをクリアし、そのあとも記録を上げて一番最後までピッチに立っている自分を夢に描いています」と意欲満々の鈴木さん。
ケガに苦しんだことも独特のプラス思考で“飛躍へのステージ”ととらえ、上昇ムードに転じた鈴木さんの挑戦は楽しみいっぱいです。日本で初めての義足のメダリスト誕生を期待しましょう。みなさんの熱い応援をよろしく！
　そして、『世界への道　“義足のハイジャンパー”鈴木徹の生き様』（発行：スポーツイベント、発売：社会評論社）が間もなく発刊されます。
単なる障害者スポーツの枠を越え、１人のアスリートとして世界に挑む日本人初の義足のプロ陸上選手・鈴木徹さんの熱き思いと独特のプラス思考など、スポーツライターの久保弘毅さんが力をこめて書き上げました。
四六判240頁で定価は1,500円。８月28日から書店発売となります。弊社オンラインショップでも近々予約注文をスタートします。

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