2015年6月28日
日本女子ユース代表(U−18)が、5月の第2回合宿に続き(リポートはこちら)、3回目となる強化合宿を行ないました。
今回は味の素・トレーニングセンターが使用できず、東京・佼成女高で6月24日から29日までの合宿となります。
4日目となる27日は、今春の関東学生リーグで4位の日女体大とのテストマッチ。
6対6、そこからの速攻の攻防をしたあと、20分のゲーム形式へ。
1本目は6−13。スコア以上に、中央をパス&ランでDFを崩されたりとチームとしてやられてはいけない失点が多く、ミーティングで石川浩和監督は選手たちに改めて約束事を徹底するようと指示しました。
すると、2本目は10−10、3本目は7−7と同点で終えることに。中央の受け渡し、相手のオフ・ザ・ボールに対しての守り方をきっちりと修正しました。「こっちが言ったことをすぐに理解してくれる。頭がいい」と石川監督も納得のプレーでした。
澤田(高松商高)は「パスを出した相手に対して気を抜いていたので、パスを出し終えたあとの動きにも注意し、味方のフォローにも気をつけた」と修正に手応えあり。全体的に、前回の合宿からDFの意識が高まっていることが感じられました。
また、ポストがセンターに移動したり、普段はバックプレーヤーの並木(富岡東高)がポストに入ったりと、流れの中でのポジションチェンジが多く見られました。この点について「複数のポジションができる選手がいるので、攻撃で息詰まる前にポジションチェンジしていきたい。そして60分間を全員で戦いたい。並木のポストは今回初め試してみた。だけど、高いボールをキャッチできたり、肩が強いから体勢が崩れた場面でも上にシュートが打てる」と意図を話す石川監督。
チームとしての基盤が固まりつつありますが、もちろんまだまだ課題もあります。
石川監督は「DFの駆け引き」と「速攻」をこれからの課題にあげました。
メンバーの中心は高校2年生たち。まだまだ試合経験が少ない選手がおり、ここは相手にやらせる、ここはやらせないといったDFの駆け引きは、これからといったところ。この日の試合では、ポストにボールが入った時、ターンされるシーンが多く見られました。こうしたプレーに対応できれば、失点も減っていくでしょう。
速攻については、「まだ合わせきれていないので、これから合わせるようにしていきたい」とコート上で感じたことを話す左腕・中山(夙川学院高)。
アジア女子ユース選手権までに2つの課題をどれだけクリアできるかが、1つのカギになりそうです。
女子ユース代表のターゲットは、8月末から始まるアジア女子ユース選手権。大会前は、インターハイ、国体のブロック予選が控えており、直前に集まれる時間はわずか。となると7月に予定している次回の合宿、そして集まれない期間にどれだけ個々が課題に取り組めるかがポイントになります。石川監督も「7月の合宿で詰めていきたい」と話しました。
大会まで約2ヵ月。個々、チームのレベルアップでアジア女子ユース選手権へ。
【合宿参加メンバー】
CP
並木梨紗(群馬・富岡東高)、中村風夏(神奈川・高津高)、金城ありさ、山田美穂、吉田瑞萌(東京・佼成女高)、相澤菜月(茨城・水海道二高)、南夏津美(京都・洛北高)、西村美桜里(大阪・四天王寺高)、中山佳穂(兵庫・夙川学院高)、澤田のどか(香川・高松商高)、大松澤彩夏(宮城・聖和学園高)、安藤かよこ(愛知・星城高)、林玲花(富山・氷見高)
GK
西村郁来子(福井・北陸高)、宝田希緒(茨城・水海道二高)、渋佐知里(神奈川・高津高)