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2010年2月1日

“ちょっといい話”

 1月23、24日に岡山県総社市で小学生の交流イベントとして知られる第16回ピーチカップが開催され、地元の中国をはじめ、九州、四国、近畿、北信越、東海の6地区から男女各20チームが参加する盛況ぶりで、小学生ボーラーの元気いっぱいのプレーが繰り広げられました。
 
 この大会を切り盛りしていたのが総社市ハンドボール協会理事長の村木理英さんです。2003年以降、総社市開催が定着したことからNPO法人「吉備スポーツ王国」を立ち上げ、大会をプロモートしてきました。
 「子供たちの夢を広げたい」という思いで開催を続けてきた村木さん。その人物像は3月号「ワンマンルポ」でご紹介しますが、取材中に村木さんから“ちょっといい話”をうかがいました。
 ピーチカップをスタートさせた当時、全国高校選抜大会が開催されていた富山県氷見市を訪れ、“ハンドボールの街・氷見”のパイオニアとなった金原至さん(現・富山県協会会長)との話が印象深く心に残っているそうです。
 以下、村木さんの話をご紹介しましょう。
 「昭和30年に氷見に教員として赴任した金原さんが、まず思ったのは小学校のハンドボールを作らねばということで、出前講座を始めたそうです。でも当時の学校にハンドボールのゴールがなかったので、自分たちで山に入って木を切り出し、カンナをかけて手作りのゴールを1つまた1つと各学校に設置していったわけですね。それを10年、20年と続け、それから西山清さんというオリンピック選手が生まれたあたりから、加速度がつくように氷見市のハンドボールが盛んになったそうです。
 そんな金原さん自身は、“ハンドボールの街”にしようという気持ちではなく、結果的にそうなったということでした。なにごとも努力と継続が肝心ということなんでしょうね。すごく心に響いたお話でした」
 そんな金原さんの言葉を胸に愛する地元でハンドボール活動を続ける村木さん。いつしか“ハンドボールの街・総社”と呼ばれる日が来ることを願っています。


カテゴリー: 本誌
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