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2016年4月25日

三重バイオレットアイリスが大学生と育成選手契約を結ぶ

日本リーグ女子の三重バイオレットアイリスの練習に参加している大学生がいる。

その大学生の名前は林華永さん。愛知県の大学に通い、この春2年生になったばかりだ。

昨年11月21日に行なわれたチームのトライアウトに参加し、その後チームと正式に育成選手契約を結んでいる。

 

東邦高(愛知)のハンドボール部に所属していた林さんは、大学に進学したあとも部に所属し競技を続けていたが、よりレベルの高いトレーニングを求めるように。

そんな時に三重がトライアウトを行なうことを知った。

「たぶん受からないだろう。でも受けるだけ受けて、落ちたら(高いレベルでハンドボールをすることを)諦められる」。そんな思いでトライアウトに挑戦することを決めた。

その後、予想とは裏腹に将来性を評価され育成選手として合格。林さんは生活の拠点がある愛知から2時間ほどかけて三重に通い、練習に参加するようになった。

三重バイオレットアイリスと正式に育成選手契約を結んだ大学生の林華永さん(チーム提供写真)

三重バイオレットアイリスと正式に育成選手契約を結んだ大学生の林華永さん(チーム提供写真)

 

日本リーグに所属するチームには、三重のような「クラブチーム」と、「企業チーム」がある。企業チームは基本的に、その企業や関連会社の従業員によって構成され、クラブチームは母体となる企業を持たないのが特徴だ。

櫛田監督は「大学生でも可能性のある選手を迎えられるのは、クラブチームだからできること」とクラブチームの特性を活かし、実力、やる気がある選手は受け入れていきたいという考えを持っていた。

また、櫛田監督は林さんを育成選手として迎えただけでなく、正式に契約を結び日本リーグの試合に出場するほかの選手たちとは違うということ(日本リーグの選手登録は行なわない、練習に通う交通費の支給はない、など)を伝えながら、正式にチームの育成選手として受け入れることを書面上できちんと示した。

 

林さんはまだ現役大学生なので、最優先されるのは学生生活。そのため練習に参加できない日もしばしばだ。そんな時も、三重の選手たちが「今日はこんな練習をしたよ」とこまめに連絡をくれるという。練習に参加した日は、トレーニング後に「もっとこうしたらいいよ」とアドバイスを受けることも。既存のメンバーは林さんを仲間の1人として受け入れ、ともにレベルアップを図っている。

さらに、学生生活とともに、アルバイトにも励んでいる林さん。「学校の長期休みの時は、選手のみなさんと同じように、私もアルバイトをしてから三重の練習に参加するようにしています」と、それぞれフルタイムの仕事のあと集合し、練習している三重の選手たちと同じ生活リズムを心掛けている。

 

それも「将来は三重バイオレットアイリスの選手として日本リーグの試合に出たい」という思いがあるから。

昨シーズンから櫛田監督を迎えて、改革を進める三重バイオレットアイリスというチームで、林さんは熱い思いを夢に終わらせずチャンスをつかんだ。学業と両立しながらのトレーニングには辛いことも伴うかもしれない。それでも、さまざまな壁を乗り越えながら選手として成長し、彼女が日本リーグの舞台で躍動する日を楽しみに待ちたい。


カテゴリー: JHL, こぼれ話
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