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2017年3月14日

シーズンを締めくくる最終決戦へ 第41回JHLプレーオフ記者会見

第41回日本ハンドボールリーグ(JHL)の王者を決める「ANA CUP プレーオフ」の記者発表が、13日に東京・渋谷東武ホテルで行なわれました。
今年のプレーオフはアジア女子選手権の日程が変更になったため、男女別々での開催になります。

 

18日、19日に東京・駒沢体育館で行なわれる男子のプレーオフには、7年ぶりにレギュラーシーズン1位に輝いた大同特殊鋼をはじめ、同2位の大崎電気、同3位のトヨタ車体、同4位の湧永製薬が出場します。会見では今シーズンの振り返りと、プレーオフに向けての意気込みが各チームの監督、選手から語られました。

 

会見に出席した男子チームの監督と選手。左から大同・岸川監督、千々波選手、大崎・岩本監督、岩永選手、車体・酒巻監督、藤本選手、湧永・中山監督、志水選手

会見に出席した男子チームの監督と選手。左から大同・岸川監督、千々波選手、大崎・岩本監督、岩永選手、車体・酒巻監督、藤本選手、湧永・中山監督、志水選手

 

レギュラーシーズン1位 大同特殊鋼

岸川英誉監督
「昨シーズンからの大きな変化としては、スタッフが入れ替わり新体制で戦ってきたこと。
今シーズンはどの試合も楽な試合ではなかったと感じている。その中でDFの中央を守る千々波(英明)や朴(重奎)、加藤(嵩士)らが大きく崩れることがなかったのがよかった点。OFは東江(雄斗)と朴のセンターラインがよく機能した。悪かった点としては、チームの好不調の波が大きかったこと。
毎年言われていることだが、プレーオフはレギュラーシーズンとは別ものなんだということ。チームキャプテンを中心にベストなコンディション、メンタルをプレーオフに合わせていき、その中で自分たちの力を100%出して戦っていきたい」

千々波英明選手
「今シーズンからキャプテンという、なかなか慣れない立場をやらせてもらった。テーマとして『各個人の責任』を掲げてでやってきて、それを(レギュラーシーズンでは)表現できたと思う。監督が言われたようにレギュラーシーズンでは楽な試合は1つもなく、1試合1試合に緊張感があったから1位で乗り切れた。
プレーオフは(レギュラーシーズンとは)別ものということだが、まずは準決勝で勝つことを意識している。しっかり勝って決勝に行きたい」

 

 

レギュラーシーズン2位 大崎電気

岩本真典監督
「9月に開幕して1分1敗というスタートで始まり、チームとしては好不調の波があるのかないのかもわからない状態でリーグ戦を戦っていき、今までになく苦しんだシーズンだったが、なんとか2位になれた。
プレーオフは別の大会と毎年言われているし、自分たちもそう感じている。順位に関係なく、まずは目の前の準決勝を戦い、次の決勝に進めるようにしたい」

岩永生選手
「監督が言われたように、去年は全勝でこれたけど、今年は(16試合で)2分3敗と、負けることもたくさんあって、例年以上に厳しい戦いだった。リーグ全体のレベルも上がってきていて、下位のチームでも油断できない戦いになっている中で、大崎としては毎試合、気を引き締めていけたのかなと。その中で、出場権が取れたのはよかったこと。
プレーオフについては、まずは目の前のトヨタ車体との準決勝でなんとか勝って、決勝に進めるように、1週間調整していきたい」

 

 

レギュラーシーズン3位 トヨタ車体

酒巻清治監督
「今シーズンが始まる前からDFのセンターライン(のレベル)が落ちていて苦しんできた。今も苦しんでいる。おそらくプレーオフも苦しむだろう。
ただ、それをチーム全員でカバーしてプレーオフでは一番高いところに登りつめたい。プレーオフに出るほかの3チームは優勝を経験している。われわれは彼らに比べて10分の1にも満たないキャリア。ただし、失うものはなにもないという状況なので、チャレンジしていきたい。全力を尽くしてプレーオフに臨む」

藤本純季選手
「大同、大崎に2敗、湧永に1勝1敗とレギュラーシーズンの対戦成績はよくないけど、プレーオフは一発勝負なので、1試合1試合、トヨタ車体のよさを活かしながら最高のプレーができるように、残り1週間で準備していきたい」

 

レギュラーシーズン4位 湧永製薬

中山剛監督
「この場に戻ってくるのに3年かかった。プレーオフという場で選手がコートで躍動できる状態を作りたいと思っている。今シーズンはいい状態を続けることや自分たちのゲームをコントロールしている時間帯をうまく作れなかった。それが攻撃での弱みにつながっていた。リーグで2番目に失点数が少なかったDFでこの場にあがってこれたのだと思う。(対戦相手にとって)やりにくいよりも嫌な相手になりたい。私が現役だった22回大会以来、優勝していない。なんとか下克上を起こしたいという思いで、準備していきたい」

志水孝行選手
「3年ぶりのプレーオフ出場ということで、今の現役の選手たちはプレーオフを知らない選手のほうが多くなってしまって、そこはベテランとしてキャプテンとして責任を感じるシーズンだった。プレーオフに出場できてまずはホッとしている。ただ、プレーオフは別舞台。チャレンジャー精神、4位からのスタートなので、大同をはじめ、ほかのチームに胸を借りるつもりでチャレンジしていきたい」

 

 

続いて3月25、26日に熊本・アクアドームくまもとで開催される女子のプレーオフに出場する4チームの監督、選手が意気込みを述べました。女子のプレーオフには、3連覇をめざす北國銀行(レギュラーシーズン1位)、地元オムロン(同2位)、調子を上げる広島メイプルレッズ(同3位)、そして初出場の三重バイオレットアイリス(同4位)が出場します。

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女子プレーオフに出場する監督と選手たち。左から北國・荷川取監督、鰍場選手、オムロン・黄ヘッドコーチ、吉田選手、広島・金監督、高山選手、三重・櫛田監督、万谷選手

レギュラーシーズン1位 北國銀行

荷川取義浩監督
「今年は近年になく、厳しいシーズンだった。ケガ人や体調不良などがあって、万全な体勢で試合に臨めることがあまりなかった。その中でも、コートに立った選手が役割、責任を果たしながらチーム力で苦しいシーズンを1位通過することができ、大きな自信になった。
それを踏まえてのプレーオフ。全チーム同じだが、日本代表選手がアジア選手権(3月13~22日、韓国)に行っていて、帰ってくるのが23日。本当に大会直前で、ほとんどぶっつけ本番になる。そうした状況で、1年間やってきたチーム力、自分たちがやってきたハンドボールがどれだけ展開できるかで勝敗が決まってくる。チーム力を準決勝、決勝で発揮して3連覇を。選手たちの力を最大限に引き出して、がんばっていきたい」

鰍場雅予選手
「シーズンが始まる前に『勝ちにこだわる』を目標に練習に取り組んできた。今回、全勝でリーグ通過できたのはよかったが、やっぱり内容をもっとよくして、自分たちの展開にもっともっとできるようにしていきたい。プレーオフでは、日本代表選手が前日に合流という形になるが、チームとしてはめざしている目標は3連覇。選手全員が目標に向かっているので、集結した時は選手、スタッフはもちろん、サポートしてくれる家族、関係者、そしていつも応援してくれるファンとともに全員で戦って3連覇をめざしたい」

 

レギュラーシーズン2位 オムロン

黄慶泳ヘッドコーチ
「レギュラーシーズンが始まってからいろいろな戦いがあったけど、昨年末までは少しずつチームの状態を上げながらやってこれた。年を明けてから主力選手のケガ等々で、若干、プレーのブレがあり、不安定なゲームを強いられた。(レギュラーシーズン)2位というポジションにいるが、1位チームには全敗(3敗)、3位のチームには負け越し(1勝2敗)と、プレーオフでは強いチームと戦うことになるので、強い覚悟を持って挑むしかない」

吉田起子
「シーズンをとおして、相手よりも自分たちが崩れて負けるという試合があった。最終的には総力戦でプレーオフ進出を決めることができた。プレーオフに関しては、熊本開催ということで、地元のみなさんの応援を力に変えて、オムロンらしく泥臭く戦い、チーム力、組織力で優勝を勝ち取り、地元のみなさんといっしょに最高の瞬間を味わいたい」

 

レギュラーシーズン3位 広島メイプルレッズ

金明恵監督
「今シーズンを振り返ると、一番よかったことは大きなケガがなかったこと。中盤を迎えた時は韓国の選手(李美京)が加入した。(最終順位が)昨シーズンよりも1つ上がって、レベルアップできたと思う。選手1人ひとりを見ても昨シーズンよりも成長している。プレーオフでは普段と変わらず最後の最後まで諦めずメイプルらしく戦えれば、目標を達成できるはず。大会まで時間は少ないけど、しっかり準備して優勝を」

 

高山智恵選手
「今シーズンは序盤から負けが先行して悪い成績からのスタートだったけど、後半戦でホーム6連戦があり、広島のファンの応援でここの順位になれたと実感している。プレーオフでは、4チームの中で唯一日本代表選手がいないチームだけど、それはエースがいないというわけではなく、チーム力でここまでやってこられたということ。(プレーオフでは)1人ひとりのプレーに魅力があると思っているので、そういうところを見てもらいたいということと、やはり優勝をめざしているので、準決勝から広島メイプルらしい試合をしていきたい」

 

レギュラーシーズン4位 三重バイオレットアイリス

櫛田亮介監督
「昨シーズンは平均得点が約17点、平均失点が約19点、勝点9。そういう状況で今シーズンに入った。戦術的に大きく変えたところはなく、しっかりと守って高確率のシュートチャンスを作ろうというコンセプトは変わらない。その中で、平均得点の上乗せをいかにするかということで、昨シーズンはローテンポのゲームを展開していたが、今シーズンは少しずつ速攻を取り入れて平均で4点弱上乗せして(平均約21点)、9勝9敗、勝点18という成績。最終戦でようやくクラブ初のプレーオフ進出の切符をつかむことができた。シーズンに入るにあたって、原(希美)と万谷(由衣)のセンターラインのDFとGK3人で中央をしっかりと固めようと考えていたが、序盤で大黒柱の原がヒザを負傷し、レギュラーシーズンは約3分の1ほどしか出場できなかった。その大黒柱がいない間、万谷を中心にほかのメンバーがスクラムを組み直して、しっかりと戦ってくれたことがここにつながっているのかなと。前半戦を終えて5勝4敗で3位だったが、年明けにリーグが再開して、このあと順位の変動があるだろうと。周りから順位のことを言われるけど、おれたちにできるのはとにかく目の前の試合に集中して勝点を積み上げることだと選手に言ってきた。シーズン中の順位にとらわれず、最後の最後まで勝点を積み上げていこうと貫いていけたのがプレーオフの切符を手にできた要因。プレーオフに向けては、世界でわれわれにしか『初出場初優勝』にチャレンジできない。当然、独特の緊張感はあるが、それを喜びに変えて、がんばりたいと思っている。男子チームの監督からは『プレーオフは別もの』という言葉が出ていたが、ぼくたちはそれすらもわからないので、本当に勢いそのままに初出場初優勝を狙っていきたい」

万谷由衣選手
「シーズンが始まった時に、まずはプレーオフ出場、その先に日本一があるとチームで言ってきた。前半戦は3位で折り返すことができたが、そのあとは4位、5位と順位を下げていき、これに勝てばという試合も多かった。プレーオフ争いが思っていたほど甘いものではなかったが、苦しい時こそその状況をみんなで楽しみながら乗り越えてきた。だから、プレーオフ争いを経験できたことはすごく楽しかった。内容はまあいろいろですけど(笑)。
プレーオフに向けては、ハンドボールがこうしてできるのは応援してくれるみなさんのおかげであり、周りで支えてくれる人のおかげ。そうした感謝の気持ちを持って、一戦一戦、目の前の試合に集中しながら取り組んでいきたい。日本一に輝くつもりでいきます」

 

 

男女それぞれ、最終決戦に向けて気持ちを高ぶらせているのが、ひしひしと感じられました。果たして、最後に笑っているチームはどこになるでしょうか。

 

今週末から始まるプレーオフの日程は以下のとおりになります。

 

【男子プレーオフ】

・3月18日(土)

13:10~ 準決勝1 大同特殊鋼-湧永製薬
15:10~ 準決勝2 大崎電気-トヨタ車体

 

・3月19日(日)

13:15~ 決勝 準決勝1勝者-準決勝2勝者

 

【女子プレーオフ】

・3月25日(土)

13:10~ 準決勝1 北國銀行-三重バイオレットアイリス
15:10~ 準決勝2 オムロン-広島メイプルレッズ

・3月26日(日)

13:15~ 決勝 準決勝1勝者-準決勝2勝者

 

 

プレーオフの全試合は、J SPORTSにて完全生放送されます(各試合の初回放送は無料配信)。

テレビ中継やチケットなどの詳細は日本リーグ公式サイトでご確認ください。
http://www.jhl.handball.jp


カテゴリー: JHL
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