2013年11月21日
東京・味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で行なわれている日本男子代表合宿を取材してきました!
今回の招集の理由は、今年8月のヨーロッパ遠征から、来年1月末に開かれるアジア選手権までの期間、間を空け過ぎずコンスタントに集まって戦術などを確認するためです。
日本リーグ真っ最中ということもあり、各々のチームで毎週末の試合に向けてコンディションを調整しているためか、全体的に調子は上々のようでした。
この日は、フォーメーションの確認を中心にDFからの速攻や、2対2の速攻など約2時間メリハリをつけての練習をこなしました。清水監督は「就任当時から、目標にしていた個々の代表としての意識を高めるということに関しては、最低限のことはできています。若手選手のボトムアップもでき、ベテランの良いところとミックスし高めあえれば、中東のパワーのある選手たちに対して、やれないことはないと思います」と手応えをつかんでいました。
疲労が溜まる中でも練習に集中する選手たち
リーグで好調を維持するGK志水選手はこの日も好セーブを連発
また、今回の合宿では徳田新之介選手(山口・岩国工高3年)、安倍竜之介選手(岩手・不来方高3年)、玉川裕康選手(埼玉・浦和学院高3年)の3選手が参加しました。
この3人は、将来を担う選手として、2020年東京オリンピックに向けた強化と、代表のレベルを早いうちに経験するために日本協会が招集しました。
津川強化本部長は「ほかの高校生に比べて身体も強く、ケガの心配が少ない3人でした。早いうちから代表としての気持ちを意識してほしいと考えていたので、今回3人とスケジュールが合い、このような機会を設けられたことは良かった。女子でも今後こうした機会があればと思います」と話しました。
自分たちがまだまだできないプレーを繰り広げる憧れの先輩たちの前で、緊張気味の3人でしたが、「身体はまだできていないけれど、ほかの選手と変わりないくらい動けている」「玉川選手はほかのだれにもない高さがある」「徳田選手はシュートにキレがあり、バリエーションも豊富」「しなりのある安倍選手のシュートに驚かされた」と代表選手からは声があがっていました。
当の本人たちは、「フィジカルがまだまだで、ブロックも簡単に外されてしまうし、ついていくのが精一杯でした」(玉川)、「高校ではスピードをつけてシュートを打てば入るけれど、ここでシュートは緩急や間合いが大事だと気づきました」(徳田)、「通用しないところばかりでした。この合宿で学んだフォーメーションや、フェイント、クイックシュートなどを自分もできるようになって今後使っていけたらと思います」(安倍)と、それぞれ謙虚なようすでしたが、今回このような機会に恵まれ、たくさんのことを吸収できたようでした。
フル代表の合宿に参加した高校生3人。上から徳田選手、玉川選手、安倍選手。
アジア選手権に向けて日本男子代表が練習に励む一方で、将来を担う選手の育成にも目を向け、日本球界のレベルアップのために、日本協会も着実に動き出していると今回の合宿では感じました。
代表の活動、東京オリンピック世代の育成など、今後ますます要注目です。
男子16回アジア男子選手権は来年1月25日~2月5日にバーレーンで開催されます。