2017年4月30日
男女のユース代表が、選手選考を兼ねた強化合宿を実施しました。それぞれ夏に開催される国際大会に向けて準備を進めています。
来年開催される世界女子ユース選手権の出場をかけてアジア女子ユース選手権(8月20〜27日、インドネシア)に出場する女子ユース代表(U−18)は、候補選手22人を集め、初回となる強化合宿を4月21日から23日にかけて東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで行ないました。
今年度から指揮をとるのは、高松商高(香川)の田中潤監督。年代別代表にかかわるのは今回が初めてということもあり、当初は限られた期間でチームを作り上げることに少々戸惑いを感じていたようですが、2月のヤングおりひめの試合にスタッフとして帯同し国際大会の雰囲気を肌で感じたことで、不安を払拭。「やるからには全力を」とチーム作りに邁進していました。
今回のアジアユースでは、2000年以降に生まれた選手が対象となるため、高校1、2年生がメンバーの大半を占めることになりますが、指揮官がチームの軸に据えたいと考えているのは出場資格を持つ早生まれの高校3年生たち。合宿には佼成女高(東京)の阿部ら5選手ほどが呼ばれており、「彼女たちが中心になってチームを引っ張ってほしい」と田中監督も期待を寄せていました。
来月にはジュニア代表(U−20)と合同合宿を行なう予定。上の年代と連携しながら、強化を図ります。
ひと足早く2月に活動を始めていた男子のユース代表(U−19)も、4月27日から今年度最初の強化合宿に入っています。男子ユースは、昨年のアジア男子ユース選手権で準優勝に輝き、3大会連続の世界男子ユース選手権出場を決めています。今チームは、8月8日からジョージアで開催される世界ユースに向けて強化しています。
ケガなどでリストから外れた選手もいますが、2月の合宿に招集された選手に新たなメンバーが加わり、23選手が合宿に参加しています。「年代別代表はずっと憧れていた場所。シュート力をアップさせてメンバーに残りたい」と初招集の大村(中大)。昨年のアジアユースを戦ったメンバーに負けまいと新戦力も必死に持ち味をアピールしていました。
昨年度から引き続きチームをまとめる所努監督は、細かなところまで徹底しチーム戦術の浸透も図っています。練習ゲームでは、あえて笛を吹くタイミングを遅らせて、OFはつかまれた状態から力強くもう一歩踏み込むこと、DFは押しこんでくるOFに対してしっかりと笛が鳴るまで守ることなど、“対世界”を強く意識した練習内容でした。
相手シューターへのコンタクトにも工夫が見られました。自分たちよりも10cm以上大きな選手に対して、腕を止めにいくのではなく、相手の身体にしっかりとコンタクトして簡単に打たせないようにして、厳しい体勢から打たせてGKがセーブする守り方に取り組んでいます。「前回大会では、なかなかいい形で相手シューターにコンタクトできていなかった」と前回の世界ユースをコーチとして経験した所監督。反省を踏まえて、新しい戦い方にチャレンジしています。この戦術を6月末にドイツで開催される国際大会で試してから、世界ユースに挑みます。
男女ともに選考段階でしたが、活気にあふれた合宿になりました。
これから始まる国際大会に向けてどのようなチーム編成になるか、注目が集まります。