2017年7月22日

７月29日の日韓定期戦2017（東京・駒沢体育館）に向けて強化合宿を行なっている日本男子代表が21日、トレーニングを公開しました。

合宿にはGK木村（大崎電気）、成田（湧永製薬）、玉川（国士大）ら前回の初合宿に参加した選手を中心に22人が招集されました。宮﨑（大崎）、武田（豊田合成）らが復帰し、昨シーズンはヨーロッパでプレーした銘苅（日本協会）と土井（シャルトル／フランス）も合宿に参加しています。筑波大の守護神・坂井（21才、191cm）、同じく筑波大の大型ポスト山口（20才、194cm）、スイスでプレーするカイ・クランプト（GCチューリッヒU−19、18才、190cm）らフレッシュな顔ぶれもメンバーに入りました。

前回の合宿同様、大柄な海外選手への対応力を磨くため、アイスランドから選手を招いていっしょにトレーニングをしています。２回の合宿を重ね、そうした効果が徐々に選手たちに表れているように感じられました。公開されたゲーム形式の練習では、ＤＦで相手をなぎ倒すほどのコンタクトがあったり、相手ＤＦにつかまれながらも強く突破しようとするなど、これまでとはひと味違った激しいシーンが何度も見られました。

アイスランドの選手たちに触発され、OFでもDFでも積極的にハードに戦うプレーが見られた（写真は東江）

フランスでプレーする土井は、「海外の選手たちはコンタクトの強さが（日本とは）違うので、いっしょに練習できるのはすごくいいこと。（ＯＦで）もう１歩踏み込んで、相手ＤＦにコンタクトされながら味方へパスを出せるようにならないとＤＦを崩せない、と肌で感じられる」と話します。
大学生左腕の徳田（筑波大）は「アイスランドの選手たちのように（激しいコンタクトを）やり返そうと思いながらプレーすると、自然と当たりが強くなる」と練習の効果を実感していました。

コンディションのよさが感じられた土井。次々にシュートを決めていたが、所属チームでの新シーズン開幕に備えこの日で代表チームを離れることに

初の公式戦に向けて準備を進めるダグル・シグルドソンヘッドコーチ（ＨＣ）は「まずはチーム作りをメインにやってきた。来週から韓国の分析をする。日本と韓国の試合はダービーだ。韓国は伝統があり、強敵である。７人ＯＦはもちろん使う場面があるだろう。だけど、もう新しい戦術ではない。同じように相手が７人ＯＦを仕掛けてきた時の対策も考えていきたい」と、日韓戦への準備について話しました。

また、この日とくに報道陣の注目を集めたのは、博多高（福岡）３年で194cmの部井久アダム勇樹。シグルドソンＨＣは「選手を選ぶ時に年令は見ていない。彼はここにいる価値がある選手。まだまだ波があるので、これからは安定した力を出せるようにしてほしい」と18才の長身アタッカーを評しました。

パキスタン人の父を持つ部井久は、練習ゲームでは主力組と思われるチームで信太（大崎）、東江（大同特殊鋼）らとプレー。周りが作ったシュートチャンスで決め切るなど、持ち前の豪快なシュートでシグルドソンＨＣにアピールしました。「クイックシュートやステップシュートなど、シュートバリエーションを増やしていかないと。（博多高の）チームメイトなどいろいろな人の協力を忘れずに、もっともっと成長していきたい」と高いレベルの練習に大きな刺激を受けていました。

高校生の部井久はまだまだ線は細いが、抜群のシュート力は周囲も認める

このあと、日本男子代表はトレーニングを続け、今回のメンバーの中から18人を選び、29日の韓国戦に挑みます。
今回の日韓定期戦は、29日15時スローオフ。選手たちのプレーの質に変化がはっきりと見えるだけに、シグルドソン体制初の公式戦でどのような戦いを見せてくれるのか注目が集まります。

【合宿参加メンバー】

ＧＫ：木村昌丈（大崎電気）、佐々木亮輔（豊田合成）、坂井幹（筑波大）

ＣＰ：宮﨑大輔、東長濱秀希、信太弘樹、植垣健人、元木博紀（大崎電気）、武田享（豊田合成）、門山哲也、笠原謙哉、渡部仁（トヨタ車体）、銘苅淳（日本協会）、成田幸平（湧永製薬）、土井レミイ杏利（シャルトル／フランス）、酒井翔一朗（トヨタ紡織九州）、東江雄斗（大同特殊鋼）、玉川裕康（国士大）、徳田新之介、山口勇樹（筑波大）、カイ・クランプト（GCチューリッヒU−19／スイス）、部井久アダム勇樹（博多高）

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