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2017年7月30日

女子は10点差敗戦も男子が初のドロー 日韓定期戦2017

日本と韓国の代表チームが激突する「日韓定期戦2017」が、7月29日に東京・駒沢体育館で行なわれました。

日本女子代表は前半につけられた10点差が重くのしかかり25−35で敗戦。一方、ダグル・シグルドソン監督のもと、初の公式戦に挑んだ日本男子代表は、ホームの大歓声を背に28−28の引き分けに持ち込みました。2008年に始まった日韓定期戦において、これまで韓国が7戦全勝。日本は初勝利こそなりませんでしたが、連敗をストップしました。

 

今年3月のアジア選手権以来の対戦となった女子の日韓戦。ウルリク・キルケリー監督はGKに「(直前合宿の)トレーニングで調子がよかったのでチャンスを与えた」と初代表の板野を抜擢しました。立ち上がりは日本の6:0DFがよく機能し、そこから右サイドの藤田が積極的に速攻へ走り10分55と互角の展開。しかし、徐々に多彩に攻めてくる相手OFを止め切れず、崩れ始めます。韓国は大型ポストを使った2対2、中央へ回り込んできたサイドプレーヤーのミドルシュートと、さまざまなポジションからシュートを放ちます。これに対して日本DFは勝負どころが絞り切れず後手に回るシーンが多くなり、5、4、3連続失点を喫し9−19と前半で大きく差をつけられました。

後半は積極的なDFとベテランGK飛田のセーブなどで盛り返し、横嶋らで5連取する場面もあり、後半だけでは16−16とタイスコアにしましたが、前半の差を詰められず25−35で敗れました。

韓国 3519−9、16−1625 日本
【日本の得点者】8点:藤田、5点:横嶋、3点:川村、2点:塩田、原、永田(し)、1点:角南、多田、河田

8本すべてのシュートを決めた日本女子代表・藤田

8本すべてのシュートを決めた日本女子代表・藤田

GK飛田の活躍で後半はタイスコアに持ち込んだ

GK飛田の活躍で後半はタイスコアに持ち込んだ

 

日本男子代表は5月の埼玉でのエキシビジョンマッチ同様、中央に笠原(197cm)、玉川(197cm)、2枚目に信太(188cm)、成田(191cm)を起用し、高さを出した6:0DFを敷いて韓国との試合に臨みました。

強化合宿中にアイスランド人選手を招いて連日マッチアップしたことで、ハードなコンタクトに慣れた状態で入れた日本セブンは、しっかりと身体をぶつけて韓国OFを止めます。OFでも相手の3:2:1DFに対して、バックプレーヤーがスペースに走り込んだり、左右の幅をいっぱいに使った展開で揺さぶりました。

日本の洗練された攻守に対して、韓国は早々にシステムを変更。OFではセンターに鄭義京、ポストに日本でプレーする朴重奎と経験豊富な選手を投入し中央から崩しにかかり、DFでは6:0DFにシフトチェンジし、お互い“本気モード”で試合が進みます。日本が連取すると、韓国もすぐに連続得点で逆転する白熱した展開が終盤まで続き、試合時間が残り1分を切っても27−27の同点。ここで韓国・鄭義京に強烈な個人技からシュートを叩き込まれ1点リードされますが、日本はタイムアウト後の7人攻撃で右サイドまでボールが回り、ラストチャンスで渡部がゴールネットを揺らして試合終了。

激しい接触やスピード感充分の攻防があり、主導権も目まぐるしく入れ替わるなど、ハンドボールの醍醐味がたっぷり詰まった一戦に、会場に詰めかけた観客から大きな拍手が日本セブンに送られました。

シグルドソン監督は「とてもいいゲームだった。このドローは価値がある」と初陣に手応えを得たようす。
結果こそ引き分けでしたが、韓国の鄭義京が「これまでの日韓定期戦の中で一番難しいゲームだった」とコメントしたように、内容では日本が上回っていた印象を受けました。

リオ・オリンピックアジア予選以来の代表戦ながら左サイドで躍動した宮﨑や、高校生・部井久の日の丸デビューなど収穫も多くあり、今後さらなる進歩が期待できる初陣になりました。

日本 2812−1316−1528 韓国
【日本の得点者】8点:徳田、6点:渡部、3点:宮﨑、信太、2点:笠原、成田、1点:小澤、元木、東江、門山

笠原(右恥)、玉川(右から3人目)が中心のDFには韓国も手を焼いた

笠原(右端)、玉川(右から3人目)が中心のDFには韓国も手を焼いた

日本はベンチも一体になって戦っていた

日本はベンチも一体になって戦っていた

 

日韓定期戦後は男子はヨーロッパ遠征を行ない、女子は熊本、大分でポーランド、アンゴラと対戦し12月の世界女子選手権(ドイツ)に向けて強化を図ります。

日韓戦のリポートや日本代表の評価などは、弊誌9月号(8月26日)で掲載予定です。


カテゴリー: 日本代表
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