2014年5月13日
急ピッチでチーム作りを進める男子代表
松井幸嗣・新監督体制になり、新たなスタートを切った日本男子代表。
短期の合宿を繰り返しながら、1ヵ月後に迫った6月のヒロシマ国際に向けて急ピッチでチームを作っています。
今回の合宿では初回(4月13~21日)、2回目(4月27~5月1日)に引き続き、選考合宿のため25人が招集されました。この中からヒロシマ国際に臨む18人が選出されます。
合宿を重ねるごとにコンディションが上がっている宮崎大輔選手
過去2回に比べて、より実戦に近づけた形の練習が組まれていました。
選手を3チームに分けて20分のゲーム形式を繰り返し、ベテランも若手も同じように走って、自分をアピール。
ヒロシマ国際、アジア大会と続き、目標であるリオデジャネイロ・オリンピック予選を勝ち抜くために今後選ぶ18人以外も含めて「チームで戦う」姿勢を最後のミーティングで松井監督は強調していました。
最年長の豊田賢治選手も高い意識を持って練習に参加。
今回の合宿(5月7~12日)の参加メンバーは以下のとおりです。
GK:甲斐昭人(トヨタ車体)、久保侑生(大同特殊鋼)、木村昌丈(大崎電気)
CP:千々波英明、岸川英誉、野村喜亮、山城貴志、加藤嵩士、石橋龍(大同特殊鋼)、石戸貴章、高智海吏、渡部仁(トヨタ車体)、豊田賢治、宮崎大輔、小澤広太、森淳、東長濱秀希、石川出、小室大地、信太弘樹、元木博紀(大崎電気)、樋口睦、成田幸平(湧永製薬)、濱口直大、玉井宏章(トヨタ自動車東日本)
世界女子ユースに臨む女子ユース代表
また、昨年9月のアジア女子ユース選手権で2位になり、今年の7月末にマケドニアで開催される第5回世界女子ユース選手権の出場権を獲得した日本女子ユース代表も、大会に向けて活動を開始しています。
味の素ナショナルトレーニングセンターではなく、佼成女高(東京)での合宿となった今回は、この春に大学生、社会人になった選手や、高校2、3年生総勢23人の候補選手が参加。
年代別代表を初めて経験する選手もいましたが、徐々に雰囲気に慣れて自分の力を充分に発揮するなど、石川浩和監督にとってはうれしい悩みになっていたでしょう。
そして今回の合宿中には、昨年から引き続きのチームドクターを務める貝沼圭吾さん(日本ハンドボール協会アンチドーピング特別委員会委員)がドーピングに関する講習会を開きました。
アジア女子ユース選手権開催中にも同じ内容の講習を行なっていたので、改めて話を聞いて確認する選手もいれば、まったくドーピング検査に関する知識を持たない選手もいましたが、全員の表情は真剣そのもの。
体調を崩した場合の対処法、診療を受けた際に言う言葉。「ちょっとした不注意」で自らの選手生命を縮める可能性があることを貝沼さんは口酸っぱく話していました。
真剣に講習を受ける選手たち
ドーピングの怖さ、知ることの大切さを伝える貝沼さん
熱弁を振るった貝沼さんは「こうしたことをしっかり伝えてきたことで、彼女たちの意識が変わってきて、どの薬を使ったらいいかなどの相談をしてくるようになった」と選手たちの意識の変化を感じていました。
初めてドーピングに対する講習会を受けた三原綺乃選手(東海大)は「初めて聞いたので、驚いた部分もありました。ドーピングについてもっと気をつかわないといけないと思います」と話していました。
ドーピングに関する啓もう活動は女子ユース代表だけではなく、「ほかのカテゴリーや男子の代表などにも必要」と強調する貝沼さん。
また、年代別代表に限らず大学生や高校生もこうした知識を身につけておくことは日本のハンドボール界にとってプラスに働くはず。
しかし、ドクター側からだけの活動ではまだまだ不十分。選手自身の意識改革が求められます。
ドクターだけでなく、トレーナーにもアンチ・ドーピングについてより知ってほしいということで、6月22日に行なわれるトレーナー部会でも貝沼さんが講習会を開くことを予定しているようです。
少しでも興味をもった方は日本アンチ・ドーピング機構ホームページをチェックしてみてください。
女子ユース代表は6月に再び合宿を予定しています。
今回の候補合宿に参加した選手は以下のとおり。
GK:岩見佳音(三重バイオレットアイリス)、渡辺綾菜(岩国商高)、岸本栞奈(華陵高)、大沢アビ直美(佼成女高)
CP:藤田明日香(ソニーセミコンダクタ)、近藤万春、谷華花(大体大)、亀井杏花(桐蔭横浜大)、三原綺乃(東海大)、團玲伊奈、三橋未来(東女体大)、小坂美智瑠(日女体大)、鈴木沙弥香(日体大)、藤岡美希(立命大)、川上智菜美(早大)、村松沙耶(愛知商高)、海老原加英(大宮高)、斗米菜月、河原畑祐子、初見美椰子(佼成女高)、眞方彩帆(埼玉栄)、澤井咲良(福岡女商高)、青麗子(白梅学園高)