2018年3月29日
春の全国中学生大会の最終日3月28日は、男女準決勝、決勝が行なわれました。
結果は以下のとおりです。
▽男子
準決勝
霧島ク 26-16 西中原中
神森中 37-29 氷見北部中
決勝
神森中 31-22 霧島ク
※神森中は初優勝
▽女子
準決勝
三郷北中 14-11 扇台中
美東中 17-15 霧島ク
決勝
美東中 24-20 三郷北中
※美東中は初優勝
男子準決勝は霧島ク(鹿児島)-西中原中(神奈川)、神森中(沖縄)-氷見北部中(富山)の組み合わせに。
霧島クと西中原中の対戦は、島元のゴールで霧島クが先行。その後も試合を優位に進め、前半20分に同点に追いつかれながらも、再びリードを奪って前半を13-10で折り返します。早く追いつきたい西中原中はキャプテン石井を中心に逆転のチャンスをうかがいますが、思うように連続得点できず、なかなか点差が縮まりませんでした。相手に的を絞らせない多彩な攻撃と、GK久木﨑を中心とした堅守を発揮した霧島クが、26-16で西中原中を下し、決勝進出を決めました。
準決勝のもう1カードは、大きな地元の応援を背にここまで勝ち上がってきた氷見北部中と、優勝候補筆頭の神森中が対戦しました。試合をリードしたのは神森中でした。堅守からの速攻で得点を積み上げ前半を19-13とすると、後半も優位に試合を進めていきます。流れを変えようと7人攻撃やマン・ツー・マンDFを仕掛けた氷見北部中でしたが、大きく広がった差を縮め切れませんでした。37-29と氷見北部中に快勝し、神森中が決勝へと駒を進めました。
男子決勝は、経験豊富な神森中と、初出場ながらここまで快進撃を続けてきた霧島クが火花を散らしました。
先制点は神森中。キャプテン伊禮が鮮やかにスカイシュートを決めて試合がスタートしました。両チームとも好守が光り、前半10分4-4と互角の戦いに。そんな中、神森中が親泊、安里、照屋の3連取で16分7-4と波に乗り始めます。ここで流れを変えようと霧島クはタイムアウトを請求。20分には7-12と5点差にされるなど苦しい時間が続きましたが、なんとか10-13と踏みとどまって前半を終えました。
しかし、後半のスタートダッシュに成功したのはまたも神森中でした。後半開始から4連続得点で5分18-10とさらにリードを広げます。その後も、根間のポストシュート、安里のカットインと、次々と得点を重ねていきます。一方の霧島クは、GK久木﨑の好セーブや、キャプテン外種子田(渓)、外種子田(崚)のロングシュートなどで食らいつきましたが、追いつくには至りませんでした。最終的に31-22で神森中が勝利。初めて春中王者の座を手に入れました。
女子準決勝は三郷北中(埼玉)と扇台中(愛知)、美東中(沖縄)と霧島クがそれぞれ対戦しました。
三郷北中-扇台中のカードは、互いに好守が光る相手DFをこじ開けることができず、ロースコアな試合展開に。それでもエース木村を中心にゴールを奪った三郷北中が、7-5とわずかにリードして前半を終えました。早く追いつきたい扇台中でしたが、後半もシーソーゲームが続き、必死に相手の背中を追うも、なかなか三郷北中を捉えられませんでした。そんな中、11-13で迎えた試合終盤、残り90秒で三郷北中に退場者が出て、扇台中に同点、そして逆転のチャンスが訪れました。しかし、それを活かすことができず、逆に三郷北中・鈴木に得点を許して11-14でタイムアップ。扇台中を退けた三郷北中が、2回目の決勝進出を果たしました。
美東中と霧島クとの対戦は、三郷北中-扇台中と同様に接戦となりました。
前半10分5-3と先に優位に立ったのは美東中でした。それでも霧島クは得意とするDFからの速攻の流れで得点を奪うと、前半のうちに追いつきます。さらに9-7と逆転に成功して後半へ。追う美東中は、霧島クの攻撃の中心となっていた篠原と川島にマン・ツー・マンDFをつけて攻撃のリズムを崩す作戦に出ます。これが功を奏し、後半5分には6-6と同点に。その後は一進一退の攻防となりましたが、最後は残り5分を切って15-15で同点の場面から、美東中・西田(ゆ)が2連打を決めて勝負あり。美東中が準決勝を突破しました。
美東中と三郷北中が優勝を争った女子決勝の主導権を握ったのは美東中でした。GK比嘉を軸としたDFと、司令塔・金城を中心にロング、速攻、ポストなど多彩なOFで得点をあげてリズムをつかみ、前半8分5-2と先行します。三郷北中はここでタイムアウトを請求。美東中に傾いた流れを断ち切ろうとしますが、攻守ともにうまくかみ合わず、GK竹井の好セーブがありながらも、さらに失点を重ねてしまいます。一方の美東中は角度のないところからでも確実に決め切る精度の高さを見せ、13-6と前半のうちに7点のリードを奪いました。
後半も美東中の勢いは止まりませんでした。開始直後から金城のスカイプレーを皮切りに、西田(こ)、玉井らの速攻で5連取して5分18-6と一気に12点差をつけます。それでも、前半不調だったエース木村のロングシュートが入り始めると、三郷北中も少しずつ得点を伸ばしていきました。相手の素早い攻撃に苦戦しながらも、残り5分で15-23となんとか8点差まで戻します。さらに最後に怒涛の追い上げを見せて4点差まで詰めましたが、三郷北中の反撃はそこまで。24-20で美東中が勝利し、初優勝を果たしました。
この結果、今大会は男女ともに沖縄県勢が優勝を手にしました。
決勝戦後の閉会式では、今大会の優秀選手(ふくらぎ7)が発表されました。
優秀選手は以下のとおりです。
伊禮颯雅(神森中)
照屋拓実(神森中)
根間光裕寿(神森中)
外種子田崚汰(霧島ク)
外種子田渓汰(霧島ク)
石井優希也(西中原中)
鎌仲大夢(氷見北部中)
〈女子〉
比嘉楓(美東中)
金城菜々子(美東中)
西田ゆい(美東中)
木村遥和(三郷北中)
竹井ひかり(三郷北中)
水谷朱里(扇台中)
篠原優和(霧島ク)
組み合わせや日程など大会の詳細は、日本ハンドボール協会のホームページまたは大会公式ホームページでご確認ください。
春中特集は5月19日発売予定の弊誌6月号でお届けしますのでお楽しみに!
※4月1日、一部間違いがありましたので訂正しました。