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2019年3月30日

明光学園、香川中央が頂点に 高校センバツ決勝レビュー

3月23日に埼玉県と千葉県を舞台に開幕した第42回全国高等学校ハンドボール選抜大会(高校センバツ)。29日に大会最終日を迎え、千葉・キッコーマンアリーナにて、男女決勝が行なわれました。

女子は明光学園(福岡)が初優勝、男子は香川中央が9年ぶり3回目の優勝を果たしました。明光学園は福岡県勢としても初めての大会制覇となりました。

 

 

優勝候補大本命の白梅学園(東京)と明光学園の2チームの対戦となった女子決勝。序盤から一進一退の攻防が続きましたが、中園の3連取で13分8-4とした明光学園がリードを奪います。その後も左サイド平田、左バック白石のミドルなどDFに的を絞らせない幅広い攻撃で得点を重ねていきます。対する白梅学園は手渡しパスからのコンビプレーなど、精度の高いフォーメーションプレーで得点機を作り、前半を8-13と5点ビハインドで折り返します。

後半は、白梅学園の4:2、明光学園の6:0とシステムに違いはありますが、ここまで1試合20失点以内に抑えて勝ち上がってきた両チームのDF力が光りました。白梅学園のフォーメーションプレー、明光学園の素早い速攻といった相手の長所を消すDFが互いに機能し、なかなか得点が決まりません。それでも後半12分12-18の場面から、白梅学園が明光学園OFをシャットアウト。1点、また1点とじわじわ差を縮めていき、残り3分を切って15-18と3点差に詰め寄りましたが、あと1歩が遠かった白梅学園。最後は明光学園がダメ押しで2ゴールを奪い、20-15で白梅学園を下して大会初制覇を成し遂げました。

・女子決勝
明光学園 20(13-8、7-7)15 白梅学園
※明光学園は初優勝

白梅学園のフォーメーションプレーを守り抜いた明光学園DF

白梅学園のフォーメーションプレーを守り抜いた明光学園DF

 

4:2のトップDFを担う白梅学園・大谷は、ルーズボールに素早く反応しチャンスを広げた

4:2のトップDFを担う白梅学園・大谷は、ルーズボールに素早く反応しチャンスを広げた

 

 

 

男子決勝まで勝ち上がったのは、今大会で得点能力の高さを存分に発揮してきた高岡向陵(富山)と、積極的で粘り強いDFで相手OFを揺さぶり勝利を手にしてきた香川中央。前半序盤はDFで相手のミスを誘い、素早く攻撃に持ち込んだ香川中央が10分8-3と先行しましたが、高岡向陵が反撃に出ます。持ち前の攻撃力の高さを発揮し、左腕エース金岡を軸に、七分、中島らで2度の4連取に成功。23分11-9と形勢逆転すると、その勢いを保ったまま15-12と、高岡向陵がリードを奪って前半を終えました。

後半がスタートすると両者一歩も譲らず、後半15分21-17と前半終了から大きく点差が変わらないまま試合は終盤戦に突入。しかし、香川中央は高岡向陵の逃げ切りを許しませんでした。積極的で変則的なDFで相手OFのリズムを崩し、遠いところからシュートを打たせたり、パスカットから速攻に持ち込んだりと、徐々に試合は香川中央のペースに。セットOFでも木太、高尾らが思い切りよくシュートを打ち込み、22分には21-21と同点に追いつきました。直後に退場者を出しながらも勢いは止まらず、23分から4連続得点を決めて相手を突き放して香川中央が9年ぶりに高校センバツの頂点に立ちました。

・男子決勝
香川中央 26(12-15、14-8)23 高岡向陵
※香川中央は9年ぶり3回目の優勝

後半終盤、香川中央は木太(写真)らが強気で攻めて勝利をつかんだ

後半終盤、香川中央は木太(写真)らが強気で攻めて勝利をつかんだ

 

相手DFの間を突いて得点につなげ、前半の逆転に貢献した高岡向陵・中島

相手DFの間を突いて得点につなげ、前半の逆転に貢献した高岡向陵・中島

 

 

閉会式では今大会の個人表彰の発表がありました。

 

【女子】
・最優秀選手
柿添まどか(明光学園・福岡)

・優秀選手
白石理子(明光学園・福岡)
村上楓(明光学園・福岡)
中園愛子(明光学園・福岡)
高橋弥那(白梅学園・東京)
伊藤結衣(白梅学園・東京)
阿部史歩(不来方・岩手)
仲宗根鈴珠(那覇西・沖縄)

 

【男子】
・最優秀選手
木太隆雅(香川中央・香川)

・優秀選手
大道滉平(香川中央・香川)
田井健志(香川中央・香川)
谷貴文(香川中央・香川)
金岡宙斗(高岡向陵・富山)
中村京介(高岡向陵・富山)
藤澤陽己(不来方・岩手)
谷口尊(北陸・福井)

 

 

29日の決勝、そして28日の準決勝の男女6試合は、AI機能を搭載したカメラ「Pixellot」を使用してインターネットライブ中継が行なわれました。その録画映像は日本ハンドボール協会HPから視聴可能です。

6日間にわたって熱い戦いが繰り広げられた高校センバツの模様は、4月20日発売の弊誌『スポーツイベント・ハンドボール5月号』にてお伝えします。お楽しみに。


カテゴリー: 高校
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