2019年12月31日
第71回日本選手権大会・女子の部は、12月28日に大会最終日を迎え、北國銀行と大体大による決勝戦が行なわれました。
これまで2度の4強入りを果たしている学生女王の大体大は、今回が初めての決勝の舞台。対する北國はここ3大会、日本選手権優勝から遠ざかっており、なんとしてでもほしいタイトルでした。さらに、北國は大体大の卒業生も多数在籍しているだけに、先輩の貫禄を見せて栄冠を勝ち取りたいところです。
決勝戦は、北國・馬場、大体大・榎と両GKの好セーブもあり、立ち上がりから拮抗した展開に。佐々木、永田の3連打で北國が9分5-3とリードを奪いましたが、大体大は秋山のロング、松倉の速攻で応戦します。前半21分を経過して9-9と両者ともに一歩も譲りません。
しかし、ここから北國が日本リーグ勢の強さを見せます。相手のミスを見逃さず速攻へと運ぶなど、着実に点差を広げて、15-11と差は4点ながらも優位に立って後半へとつなげました。
迎えた後半の先制点こそ大体大・尾辻が決めましたが、北國はすぐに速いリスタートからポスト永田が得点し、右サイド秋山が速攻で続いて5点差に。このまま北國のペースになるかと思われましたが、大体大は食い下がります。
センター相澤の好リードのもと、左腕エース中山、ポスト尾辻で得点をあげて、19分には2点差に。さらに、緊迫した守り合いが続く中で、大体大はキャプテン秋山がカットイン、中山がロングをゴールに沈め、残り2分を切って27-28とついに1点差に迫りました。
ここで意地を見せたのが、北國・大山でした。試合終盤はなかなか大体大DFを崩し切れない状況が続いていましたが、中央から鋭いカットインで相手DFを突破。そしてそのシュートを確実に決め切って残り1分11秒で29-27と2点差として勝負あり。
大体大のキーマンである相澤、中山の2人を最後まで封じることができなかったものの、最後は勝負強さを見せて逃げ切った北國が、4年ぶり4回目の栄冠をつかみました。
表彰式では、最後までコースをついた力強いロングシュートを決め続けた大体大の中山が優秀選手に、周囲からのパスを確実にキープして確実に得点へとつなげ、この試合最多タイの8得点をあげた永田が最優秀選手に選出されました。そして、多くの代表選手を抱え、全員での練習もままならない中、チームをまとめ上げて優勝へと導いた荷川取監督が最優秀監督として表彰されました。
準決勝と決勝はインターネットライブ中継され、現在も視聴可能です。試合を見逃した方は、日本協会公式YouTubeチャンネルから熱戦の模様をご覧ください。