2013年12月20日
現地時間20日に行なわれる世界女子選手権準決勝を前日に控えた19日、会場となるコムバンク・アリーナで4チームの監督による記者会見が開かれました。
やはり準決勝になると各国の注目度はグンと増してきて、取材陣もかなりの数が詰めかけていました。
まずはじめに会見が行なわれたのは準決勝第1試合で戦うポーランドとセルビアから。
ポーランドは同国史上初の準決勝進出と勢いに乗っている今大会のサプライズチームです。
キム・ラスムッセン監督(Kim Rasmussen)は「準決勝に進出できてうれしい。(地元セルビアとの準決勝は)すばらしい雰囲気になるのはわかっている。我々は100%の力を出し切りたい」と話しました。
対するは2005年のロシア以来となる地元優勝をめざすセルビア。
4人の監督のうち、唯一デンマーク人でないササ・ボスコビッチ監督(Sasa Boskovic)は「私だけデンマーク人でないので少し寂しく感じる」と切り出し会場の笑いを誘いました(会見前に3人のデンマーク人監督が楽しく談笑していたため)。
準決勝に向けては「昨夜(ノルウェー戦)のように会場に詰めかけた多くのファンを誇りに思うし、明日(準決勝)もたくさんの人たちに来てもらうことを期待している。しかし彼らはコートでプレーをしない。プレーするのは選手たちだ。だから我々は自分たちのプレーをする必要がある」とやわらかな表情ながら、強い気持ちが表れる会見でした。
ポーランド代表のラスムッセン監督
セルビア代表のボスコビッチ監督
2人の会見が終わり、続けて準決勝第2試合で今大会2回目の対戦となるデンマークとブラジルの監督が登場しました。
まずはデンマークのヤン・ピュトリック監督(Jan Pytlick)のコメントから。
「とてもハッピーだ。昨日(ドイツ戦)は選手たちがよくやってくれた。我々は1年前のオリンピックから新しくスタートを切ったばかりで、選手たちはまだまだ若い。2015年(※)で優勝することが長期的な目標だ。明日の準決勝はとても需要な試合になる。しっかりとブラジル対策をしなければならない」
デンマークは前回大会でも準決勝に進みましたが、メダルに届かず悔しい思いをしています。今回こそメダルを獲得し、次回へつなげたいと思っているでしょう。
※次回の世界女子選手権はデンマークが開催国
そして最後は初のメダル獲得をめざすブラジル。
チームを指揮するのはデンマーク出身のモーテン・ソウバク監督(Morten Soubak)です。
ソウバク監督は「ブラジルで開催された前回大会では準決勝へ行けず終わってしまった。今はより成熟している。この準決勝は歴史的な挑戦の象徴になる」と話しました。
また、進行役から前回大会、そして昨年のロンドン・オリンピックではともに僅差で準決勝進出を逃してきたが今回突破できた要因はなにかと聞かれると「コンビネーション」と答えました。
ソウバク監督は今年の8月からオーストリアのヒポの監督となりました。このチームには多くのブラジル人選手が所属していて、今大会にも6人のメンバーを送り出してきました。
チームの主力であるナッシメントやロドリゲスもヒポに所属しています。それが1歩前進できた要因のようです。
デンマーク代表のピュトリック監督
ブラジル代表のソウバク監督
また、注目が集まるのが4人のうち3人がデンマーク出身ということ。
このことについて、ラスムッセン監督は「デンマークにとって素晴らしいこと」と話した一方、ピュトリック監督は「監督がどこの国出身であるかは問題ではないと思っている」とコメントしていました。
少し予想外のカードとなった準決勝の組み合わせは以下のとおりです。
カッコ内は日本時間。
【世界女子選手権準決勝】
20日18:00 ポーランド−セルビア(20日26:00)
20日20:45 デンマーク−ブラジル(20日28:45)