2017年3月30日
春の全国中学生大会最終日となった3月29日は、男女準決勝、決勝が行なわれました。
結果は以下のとおりです。
▽男子
準決勝
大体大浪商中(大阪) 28-22 氷見北部中(開催地)
広島メイプルレッズJr. (広島) 31-21 東久留米西中(東京)
決勝
大体大浪商中 32(延長)31 広島メイプルレッズJr.
※大体大浪商中は7年ぶり2度目の優勝
▽女子
準決勝
原川中(大分)20-17 芦城中(石川)
氷見北部中 (開催地) 21-13 住吉一中(大阪)
決勝
原川中 20-18 氷見北部中
※原川中は初優勝
男子準決勝の1つは優勝経験のある大体大浪商中(大阪)と、地元・氷見北部中(富山・開催地枠)の対戦に。大体大浪商中が下川、蔦谷の連取で先行しますが、氷見北部中も積極的なDFで相手を苦しめて試合は拮抗します。12-11と大体大浪商中が1点リードで前半を折り返すと氷見北部中は後半開始早々に追いつきました。しかし、ここからは大体大浪商中が4連取で抜け出し、追いすがる氷見北部中を突き放して29-22で勝利しました。
もう一方の準決勝は、広島メイプルレッズJr.(広島)-東久留米西中(東京)という組み合わせになりました。序盤から主導権を握ったのは広島メイプルレッズJr.。チームの得点源・荒瀬らで出だしから4連続得点します。東久留米西中はタイムアウトを取って態勢を整えると大久保らで追撃しますが、12-14と2点ビハインドで後半へ。後半も序盤から広島メイプルレッズJr.が多彩な攻撃で連続得点。DFシステムを変更するなど、悪い流れを断ち切ろうとする東久留米西中ですが、広島メイプルレッズJr.はそれらにも対応する力を見せて31-21と大差で決勝進出を決めました。
決勝は7年ぶりの優勝を狙う大体大浪商中と、クラブチーム勢初の決勝進出となった広島メイプルレッズJr.がぶつかりました。先制点こそ大体大浪商中が奪いますが、前半2分からの4連取で4分4-2とリードした広島メイプルレッズJr.。早いうちに追いつきたい大体大浪商中でしたが、チームの要・蔦谷が前半9分で失格になるアクシデントがあり、その後さらに広島メイプルレッズJr.を勢いづかせて14分に7-10と点差を広げられました。それでも、冷静さを取り戻した大体大浪商中は、下川や泉本を中心に得点を積み上げ16分に10-10と追いつくと、さらに逆転に成功。前半を16-14と大体大浪商中リードで終えて迎えた後半は、一進一退の展開となり後半終了間際まで競り合いますが、50分では決着がつかず、延長戦に突入しました。延長戦でも両チームとも一歩も譲りませんでしたが、残り3秒31-31の同点の場面で大体大浪商中の松川がポストシュートを決め切りタイムアップ。激闘を制した大体大浪商中が7年ぶりの王座奪還を成し遂げました。
女子の準決勝は芦城中(石川)-原川中(大分)と氷見北部中(富山・開催地枠)-住吉一中(大阪)の組み合わせに。
芦城中と原川中の対戦は、互いに安定したDFを見せ、ロースコアの展開となりました。それでも、原川中はキャプテン石川を中心に着実に得点してリード。芦城中は横山らで原川中DFを切り崩そうとしますが、うまくいかず7-12で前半を終了。後半は、出だしから原川中が吉積のカットインで得点して、勢いを増していこうとしますが、芦城中は高来が後半10分まで4得点するなど粘り強く食い下がります。それでも、原川中はリードを譲らずに、前半で作った点差を活かして20-17と逃げ切りに成功しました。
氷見北部中と住吉一中の戦いは、GK長井(彩)の好守が光り相手のサイドからの得点をしっかりと阻止。さらに、攻撃では渡辺が左サイドからきっちりシュートを決めて行きロースコアながら前半は8-5と氷見北部中がリードしました。氷見北部中は相手DFの前に攻めあぐねる時間もありましたが、その時間帯も堅守で耐え抜き、住吉一中の追撃を交わして点差を広げて行くと21-13で準決勝を勝ち抜きました。
決勝戦は、前回大会3位の原川中と地元勢の期待を背負った氷見北部中が女王の座かけて争いました。先制は氷見北部中の渡辺がサイドから奪いましたが、原川中が石川のミドルを皮切りにした4連打で抜け出すと主導権をキープ。その後は、サイドシュートなどをことごとく氷見北部中GK長井(彩)に止められて点を奪えない間に、氷見北部中にじりじりと差を縮められて9分には5-4と1点差に。そこから原川中は吉積、安東の2連続得点で再び加速すると、さらに山﨑らで4連取して前半21分12-6と差を広げました。それでもあきらめない氷見北部中は9-13と4点差にして後半へつなぐと、後半立ち上がりから山本、堀江、長井(愛)の得点が続けて決まって12-13と原川中に迫り、9分には14-14と同点に持ち込みました。流れは氷見北部中に傾きかけているかに思われましたが、決して逆転を許さなかった原川中。安定したDFからリズムを取り戻して氷見北部中の攻撃を抑えると、得意の速攻に持ち込んで最後は20-18で初優勝へと突き進みました。
決勝戦後の閉会式では、今大会の優秀選手(ふくらぎ7)が発表されました。
優秀選手は以下のとおりです。
〈男子〉
蔦谷日向(大体大浪商中)
泉本心(大体大浪商中)
松川兼心(大体大浪商中)
山下倖輝(広島メイプルレッズJr.)
荒瀬廉(広島メイプルレッズJr.)
白築琢磨(東久留米西中)
紅出勘太郎(氷見北部中)
〈女子〉
石川空(原川中)
安東里紗(原川中)
山﨑晶(原川中)
堀江美海(氷見北部中)
畑中琴李(氷見北部中)
横山芽生(芦城中)
喜田ことみ(住吉一中)
組み合わせや日程など大会の詳細は、日本ハンドボール協会のホームページまたは大会公式ホームページでご確認ください。
春中特集は弊誌6月号でお届けしますのでお楽しみに!
※4月3日、一部間違いがありましたので訂正しました。