2019年11月25日
第71回日本選手権男子の部(東京)は、大会6日目の11月24日、決勝戦が行なわれました。
2大会ぶりの優勝を狙う大崎電気と4大会ぶりの王座をめざすトヨタ車体の顔合わせ。
互角の立ち上がりから、エース吉野らのシュートを封じ、DFでリズムをつかんだ大崎が、8分から小澤、東長濱らによる5連打で、13分、7-3と4点リードを奪います。
さらにリードを広げ、大きなアドバンテージを得ようとする大崎に対し、車体も渡部のサイドシュートなどで懸命に持ちこたえ、20分過ぎからは途中からコートに入った門山、北詰、藤本らの活躍で猛反撃。
前半残り5分を切り、9-12と3点ビハインドの場面から、藤本のポストシュートを皮切りに4連取した車体が、13-12と態勢を入れ替えて前半を終えました。
後半、車体は開始早々の22秒、そして3分過ぎと、岡元が2度の退場。9分過ぎには杉岡も退場と、厳しい戦いを強いられ、後半開始から10分以上、無得点の時間帯が続きました。
しかし、大崎もチャンスを活かし切れず、車体OF陣が沈黙した間の得点は2点。重苦しい流れのまま、時間が経過していきました。
接戦がわずかに動いたのが13分過ぎ。14-14の同点から、大崎は小山のカットインシュートで勝ち越し、15分には小澤がサイドシュートを決めて、16-14と2点リード。
16分、車体が岡元のポストシュートで1点を返したあとも、16分、柴山のサイドシュート、18分、東長濱のカットインシュートと、着実にチャンスを活かした大崎が18-15と3点リードを奪いました。
4点差、5点差として試合を決めようとする大崎に対し、車体は守護神・甲斐を中心に懸命に粘りながら追撃。4度1点差に迫り、同点、逆転を狙いましたが、残り8秒、大崎は信太がダメ押しのミドルシュートをねじ込み、23-21として勝負あり。
車体の得点源・吉野、杉岡を1得点ずつに封じるなど、DFの安定を武器に、後半なかばから先手を取った大崎が、粘る車体を破り、2大会ぶり15回目の優勝。
大崎はこれまで大同特殊鋼、湧永製薬とともに通算14回の優勝で並んでいましたが、今回の優勝で単独トップとなりました。
表彰式では4割を超えるシュート阻止率を記録し、車体に流れを渡さなかった大崎のGK木村が最優秀選手に、選手たちの心をつかんでの采配が光った岩永監督が最優秀監督として表彰されました。