2019年12月27日
12月24日に広島で開幕した第71回日本選手権大会・女子の部は、本日27日に準決勝2試合が行なわれます。
15時にスローオフする準決勝1試合目は、北國銀行とソニーセミコンダクタマニュファクチャリングのカード。前回大会決勝と同じ顔合わせとなりました。
北國は筑波大、大阪ラヴィッツを下して準決勝へ。キャプテン塩田、司令塔の大山ら、多くの選手が日本代表に選出され、全員でトレーニングできる期間が限られていたこともあり、ここまでは全員をコートに送り出してどの選手、組み合わせがいいか探りながらの戦いとなりました。それでも、堅守から速攻へと持ち込む得意の流れでリズムをつかみ、2試合とも快勝を収めました。
ソニーは、前回大会優勝の原動力となった中堅選手の多くがチームを離れたことに加え、主軸の山野、谷をケガで欠くものの、田村、服部の両サイド、右バック北原ら入部3年目以内の若手が好調。彼女たちをGK飛田、センター川村、DFの裵珉姫ら年長組がしっかり支えており、26日の3回戦・三重バイオレットアイリス戦も27‐20と勝利しての準決勝進出。
ソニーは若い力をどこまでうまく波に乗せられるかがポイントに。両サイドまで使ったワイドな攻撃やGK飛田を軸とした堅実なDFを見せられれば、勝機が見てきそうです。対する北國は、日本選手権は2015年以来優勝から遠ざかっているだけに、どのメンバーが出ても安定したDFでソニーの勢いを断ち切り、速攻で得点を重ねていけるでしょうか。
続いて17時から行われる2試合目では、飛騨高山ブラックブルズ岐阜と、学生女王・大体大が激突します。
今季から堀田監督が就任し、旧チームの主力がごっそり抜けて若手中心の編成となるなど、大きな転換機を迎えている飛騨高山。26日に行なわれた香川銀行T・H戦の前半は10-10の同点で折り返しましたが、相手の退場などの好機を逃さず後半序盤にリードを奪いました。ポスト佐伯が5得点するなど、チーム全員で相手DFを崩すプレーが多く見られ、チーム初の4強入りを果たしました。
日本代表に選出された左腕・中山の破壊力を筆頭に、高いOFを持つ選手たちをセンター相澤がまとめあげることで、初戦でHC名古屋、続く3回戦ではオムロンと日本リーグ勢を次々と撃破した大体大。3度目の準決勝進出となりました。GK榎や中央を守る秋山らを軸としたDFも好調で、しっかりと足を動かして簡単にDFの間を突破させず、名古屋を17点、オムロンを23点に抑えています。
注目はやはり中山と相澤。これまで日本リーグ勢が手を焼いてきたこの2人がうまく機能すれば、一気に流れが大体大に傾くでしょう。逆に飛騨高山は中山と相澤をしっかり押さえられれば、ぐっと勝利が近づきます。この2チームは、どちらが勝っても初の決勝進出です。さらに学生勢のファイナル出場は1986年の東女体大が最後(この時、東女体大は優勝)。記録更新の意味でも、見どころ充分の一戦となります。
本日の準決勝2試合と明日28日の決勝は、日本協会公式YouTubeチャンネルでインターネットライブ中継されます。詳細は日本協会HPでご確認ください。http://handball.or.jp/system/prog/content.php?sd=g&c=1&sc=1&article_idno=275
※記事の内容を一部修正しました(12/28)